少し前に、夫が還暦を迎えました。
私たちヘッポココンビは、私が（ほんの）少しだけお姉さんなので、夫のこの日を待ち構えていました。だって、50代と60代では音の響きが違い過ぎる！ので、やっと二人揃って60代前半のコンビです！と言えるようになりました(*-ω-)♪
そこで、かしこまって、還暦お祝い会💞
思えば、誕生日は毎年あるけど、60歳は一度だけ。いやいや、どの歳も一度だけなのですが、60って特別です。それは、還暦とは、干支が一巡して生まれ年の干支に戻る？年。つまり、どうやら、60歳は再スタートの年なのです。
というわけで、ともかく、お祝い会だ～！
人生の再スタートには、きれいな色がイイよね！となり、こんなロマンティックな装いにチャレンジしてみました。
着物は、この日初めて袖を通しました。
成謙さんの京友禅「吉祥雲」の小紋
まず何しろこの色に惹かれました。淡いラベンダー色は単衣の季節に爽やかで、ターコイズブルーの雲が何とも可愛い。
雲の柄が好きです。空に浮かぶ雲は二つと同じ形はなくて、風に吹かれて気ままに泳ぐ姿は、例えば山の上で寝転んで、ずーーと眺めていても飽きることがありません。昔の人が雲の形で吉祥を占った気持ちがわかります。
帯は、お仕事現役の時代に、帯屋さんに進められて誂えたのですが、お店番に締めるには気恥ずかしくて出番がありませんでした。でも、今なら、こんな可愛い色柄も自由に身に着けることができます。
織楽浅野さんの「千花紋」の帯
ところで、60年で干支が一巡？むむむっ、どういう意味だ？と見識の無さを恥じつつも気になって調べてみると、干支というのは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸という「十干（じっかん）」と、子・丑・寅・卯…という「十二支」でできているのだそうで、その組み合わせが60年で一巡するのだ、とな。
つまり、今年は巳年ですが、「乙巳（きのとみ）」の年で、それは60年ぶりらしいのです。なるほど～。
ということは、先日、「熊野古道・よみがえりの地」を歩きましたが、それはなんとタイムリーであったことかと、自画自賛したりして(^^;)。二人そろって、ノー天気な60代が始まっています。
私自身は第二の人生の節目に現役引退を選択しましたが、夫は変わらず、しがないサラリーマン人生を細々と続ける様子。でも、気持ちは少し緩やかになったみたいで、人生のステージはやっぱり次へと進んだのかな。
そんな今を、きれいに写真に収めて頂きました。いつかきっと見返して、この節目の日を懐かしく思うことでしょう。
思えば、二人で歩き始めて、たぶん約33年。これまでは、荒波も決してめげてはならぬ、歯を食いしばり、もっと前へと進むことばかりに焦ってきたように思います。
でも、ここでひとまず大きな深呼吸です。私たちの人生は、第二のステージが始まるのです。色んな不安は尽きないのでありますが、でも、これからは「荒天を避ける」「なだらかな道を選ぶ」「無理はしない」。そして、これまで見たことのない景色に会いに、ともかくゆっくりと、歩いたり、歩かなかったり、してまいろう！と思います。
お祝い会の日は雨でした。間もなく梅雨入り☔。着物と雨は仲良しではありませんが、それでも、レースの羽織を雨コートに着替えたりして、のんびりと良き夜を過ごしました。
わが家の新しい合言葉、 “頑張らなくて良いんだよ” 。
若い頃は、こんな日を迎えることができるなんて思いもしませんでしたが、まさに第二の人生のはじまり、なのであります💗💗
