グリンデルワルト2日目は、ちょっと長く歩こう!ということで、朝から夕方まで約6時間ほど、ぶらぶらハイキングしました。
まずは、アイガー稜線を望むパノラマコース「グローセシャイデック」から「フィルスト」までを、のんびり3時間ほど歩き、その後、湖を目指す王道コース「フィルスト~バッハアルプゼー」を往復ハイキングしました。
(行程)グリンデルワルト➨グローセシャイデック➨フィルスト➨バッハアルプゼー➨フィルスト➨グリンデルワルト
※ハイキングコースは赤色。鉄道やゴンドラ・ロープウェイ移動は緑色。
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アイガー稜線を眺望の「パノラマハイキング」
朝、ホテルから歩いてグリンデルワルト駅前のバスターミナルへ。バスでハイキングスタート地点「グローセシャイデック」へ向かいます。(それが、前日に確認していたバスターミナルが、どうしてだかこの日の朝から突然工事中になり、バス乗り場探しに右往左往していたら、駅前警備の男性が声を掛けてくれて親切に教えてくれました)
登山バスの車窓からはそびえたつアイガーの雄姿!うひょ!

実はこのバスの運転士さんは年配の女性でした。乗車する一人一人にちょっと厳しくて、どこへ行く、どこで降りる、を把握し、到着すると声を掛けてくれます。とにかくめちゃくちゃ細い上り坂クネクネ、車体を右へ左へ揺らしながら進みます。すごい熟練の技術なんだろうな~と感動。
で、30分ほどするとグローセシャイデックのバス停に到着しました。降りたのはほんの数名、というか、私たち以外には3人グループのハイカーさん1組だけ。バスが去ってしばし呆然としている私たちには見向きもせず、スタスタとどこかへ行ってしまいました💦大丈夫かな、私たち。ダイジョブ、大丈夫なのだ!
この山は、ヴェッターホルン!うぉぉ~~。

さてさて、まずは確認確認!※グローセシャイデックは標高1961m。コース後半はややアップダウンがあり、登ったり降りたり、フィルスト(First)標高2168mへ。標識には標準タイム約1時間半?、いやいや、それはどうかな?(この直後、私たちは道間違いをして、たぶん3時間ほどかかったと思います)

歩きはじめると、一帯は牧草地でもあり、大勢の牛さんがのんびりと草を食んでます。賑やかなカウベルの音が険しい山の岩肌にこだまする。(あれ?道がきれいすぎる???)

この辺りの可愛いお家にお住まいの人たちは、牛を育ててミルクを搾ってチーズとか作って暮らしているのかな。この美しい牧草地の手入れはどうしているのだろうとか、2日目になると色んなことを想像してしまいます。

おっ、牛さん!こんなに近くで並んで歩くことなんて人生初。旅は道づれ?

実は、スタートして20分くらいしたところに分岐があったのです。それを思い込みでスルーしてしまったのです。これ、この標識が鬼門でした(↓)。何しろ「⇒First(フィルスト)」が2方向あっただなんて、確認不足でした。。。

そんな大事なことを見落としたまま、なぜだか私たちは広い道を迷いなく進んでしまった。どうして、この時にこの分岐でGPSを確認しなかったのか、謎です!。たぶん牛さんに誘われて、広い道をスタスタ進んでしまったのだ💦でも、猛スピードで走る自転車とすれ違って気づいたのです。「うん?ちょっとGPS見てみるよ」で、「げ~!!離れてる。この道、自転車道路だ」。
※スイスはサイクリング天国であり、自転車コースとハイキングコースがあったりするのです。
さっきの分岐、細い道を進むべきでした!戻ろう!ここでロスタイム3-40分になりますが、日が長いスイスだもの、大丈夫v。間違いに気づいたら、戻る!山ノボラーの鉄則です。

ここですココで仕切り直して、そうそう細い道。広くても細くても、牛さんはどこにでもウン●するから気を付けて!ぎゃっ(><) 迷った割には呑気に動画も撮影できる余裕はこの景色から生まれるのかなvv。
やっと本来のコースに戻り、やっぱりハイキングコースの道は程よく狭くて楽しいな。しかも、本当に誰もいません。あっ、いえ、外国人の男性ハイカーさんに追い越されました。Hello♪

険しい山の稜線を横目に、広い広い緑の世界を一歩一歩だなんて、こんな幸せなこと、ある?あっ、あれに見えるは自転車道路、走りぬけるのも良いかもしれないけど、うふふっ、私たちは、歩くのだ。

えへっ(^^♪
国内の登山道では先を急いでばかりいたかもしれません。でもこの景色は、なぜだか、進むのがもったいなくて、「ゆっくり歩きたい」「できればずっと歩きたい」そんな気持ちにさせてくれるのです。

鋭い稜線と高原の花。厳しくも優しく、険しくも柔らかい、アルプスの風は心地よし。

アイガーの稜線。

途中、水が流れ落ちる岩場を通ります。うっ冷たい。

まさしく、アルプスの天然水。

本当に、しつこいですが、この道は、とても素敵な道でした。ただただ広い広い世界に牛さんと私たちだけ。足元には色とりどりの花が咲く優しい牧草地であるのに、眼前には鋭いアイガーの稜線を望む。歩きごたえもあり、見ごたえはたっぷり。

こんな斜面にも牛さん。ねぇ?美味しいですか?そりゃぁ美味しいよね~アルプスの草だもの。

絶対に動じることのない牛さんと記念撮影もして頂きました。

登ったり下りたり。おーーい♪

清らかな小川も渡渉したりして、ぶらぶら歩きが続きます。

広い草原の中でありますが、GPSという心強い相棒を味方に、迷わず歩けるのも嬉しい。

2時間を過ぎると、フィルストのゴンドラが見えてきました。
そこで、あっ、何かいる?

ここ、マーモットの生息地だそうで、いやいや、スイスの山岳地帯なら、どこにでもマーモットいるのですが、ここは特に良くみられるのかな?

マーモットの「ヒューヒュー♪」という鳴き声を何度も聞きました。穴の中で暮らす彼らに会えるチャンスは多くないけど、この旅の間、色んな場所で何度も気配をキャッチしました…しばらくここで観察することに。

「あれじゃない?」「違うよ、あれは鳥だよ」「じゃ、あれ?」
辺りを眺めてみれば、可愛いお花畑。草食動物のマーモットには住み心地満点の場所なのだな。

フィルストまで25分だそうです。マモ君、ありがとう!

とにかくお花が美しくて愛らしく、斜面一面が花畑。長いこと山歩きをしてきましたが、(何度も言うけど)スイスアルプスは最高だ!

フィルスト展望台「クリフウォーク」
そしてついに、フィルスト到着!さっきまでのハイキングコースとはまるで違って、大勢の人で賑わう観光名所です。そして、展望台の下にあるこの通路は、「フィルスト・クリフウォーク」という断崖に設置された遊歩道です。

ここを通って行くとしよう。うっ怖そう。

まじで怖い。網から下を見るとめっちゃ怖いのですが、絶対に落ちないと言い聞かせて歩きました。

そして気づくのです。なぜ?韓国からの旅行者が大勢。
このフィルスト展望台へは、グリンデルワルトからゴンドラ一本でヒョイっと来ることができます。だから皆さん軽装で、しかも展望台横にはハートのモニュメントが立つ撮影スポットまで設置されていて、長蛇の列。どういうこと?
※というのは、日本ではNetflixで見ることができる韓国ドラマ「愛の不時着」の聖地?なのだとか。知らなかった…、ウェディングドレス姿で撮影をされている韓国のカップルも見かけました。どんなドラマなの?気になる…(帰国後ただ今視聴中)💦

というわけで、お天気予報では後1時間ほどで雨になりそうなこともあり、列に並ぶのをやめて、次の目的地「バッハアルプゼー」を目指します。
雪解け水の湖「バッハアルプゼー」
ここからは、観光ガイドにも掲載される王道コース。片道1時間のお散歩コースのため、とてもたくさんの人が歩いていました。(標高2167⇔2271m)

こんな小川もあったりして。もちろん水はキュンと冷たい。

ゆっくり歩いて、湖はもうすぐ。

おお~来ましたよ。バッハアルプゼー!二つの湖からなる雪解け水の自然湖で、湖畔で寝そべったり、お休みしたり、皆さん思い思いに過ごされていました。

山肌の緑と空の青を映す湖面。むむむっ、青と緑の色が深くて艶やかなのは空気のせいなのか?うっとりとする色でした。

ワタスゲの季節。白いふわふわの花と湖面、アルプスの山々。空が曇り始めると、湖面は神秘的な色合いに変わります。

そして、いよいよ雲行きが怪しくなってきて、周りの人々がいなくなり、急いで自撮り棒を活躍させてみました。

それにしても、アルプスの山々に囲まれて、お花畑の牧草地を歩き、豊かな湖まで辿り着けるだなんて、本当に素敵なハイキングコースでした。

本当はここから、まだもう少し遠くまで歩く予定でありましたが、お天気予報アプリは☔!

フィルストに戻ってゴンドラで降りることにしよう。長い旅には無理は禁物。厚い雲がアルプスの山を包み込もうとしている。幻想的な景色に見とれてしまいました。

やがてしっかり雨になりました。最後の10分ほどは傘をさしてフィルスト到着。そこで、ヘッポコ相棒にトラブル発生!傘がない。展望レストランで休むかどうか悩んでいたので、そこに置き忘れたのでは?とレストランの男性に聞くと「ない!」と。だけど彼は別の傘をもってきてくれたのです。「これ使って!」って「いえいえ、もらうわけにはいかないですよ」「だって困るだろ、いいんだよ」って。
ビックリしました。スイスの人はあまり笑顔を見せてはくれませんが、所々で出会う、そういう寡黙な親切が心に沁みます。それから、フィルスト➨グリンデルワルトまで、ゴンドラは☔の中も安全に下山してくれました。
そしてこの日の夜は、スイス料理🍴v

※次のハイキングは、「ツェルマット」へ移動!マッターホルンビューの絶景からはじまりますv