スイスアルプス【ツェルマット①】マッターホルンビュー!神の庭を歩く

2025スイスアルプス

マッターホルンの街「ツェルマット」の初日は、極上の山岳ホテルから始まりました。

マッターホルンに降り注ぐ星空からのモルゲンロートを堪能し、マッターホルンビューな天空の道を歩いて、湖に映る雄姿を眺め、氷河の横たわる展望台から、3883m最高地点までゴンドラを乗り換えて一気に登り詰めました。そして村の中を歩いてツェルマットまで!盛りだくさんの行程でした。

(行程)ツェルマットリッフェルベルグ➨ローテンボーデンゴルナーグラートリッフェルベルグフーリマッターホルン・グレイシャーパラダイスフーリ➨ツェルマット

※ハイキングコースは赤色。鉄道やゴンドラ・ロープウェイ移動は緑色

絶景!マッターホルンビュー「リッフェルハウス1853」

グリンデルワルトからツェルマットに移動した日、翌日以降に宿泊する街のホテルにスーツケースを預けて、1泊分のリュックを背負いツェルマット駅からゴルナーグラート鉄道に乗車。20分ほどでリッフェルベルグ(標高2582m)に到着!

この日の宿は、ここ!リッフェルベルグの駅から徒歩5分、マッターホルンビューなホテル「リッフェルハウス1853」です。

なんと、雲一つないマッターホルンの美しい姿が目に飛び込んできて、まず、息を飲む。

実はグリンデルワルトからツェルマットへの移動中、乗り継ぎに失敗して到着時刻が6時近くと遅くなってしまいましたが、食事開始が7時ということでホッ。まずはビールで乾杯!

お部屋はマッターホルンビューだから💗

そして、感激してテンションが爆上がりしてしまい、こともあろうにリッフェルベルグの駅の小屋でこんなワインまで買い込んでしまいました。なんたってラベルにマッターホルンだもん。晩酌にする予定ですが、ちょこっと味見。

部屋の窓から駅の方を見ると、なにやら人が集まっている。この日、ここで演劇の舞台が行われていたようです。

ホテルにはジャグジーがありました。ちゃっかり水着を持参した夫は食事前にチャポンと堪能させて頂きました♨!

食事はお洒落なレストランで豪華なスイス料理のコースです。写真を撮り忘れたことが悔やまれますが、サラダバーで盛りだくさんのサラダを頂いて、選べるメインとデザート。ドリンクはもちろんスイスワインが盛りだくさん。

旅行中宿泊したホテルの中で最もスタイリッシュでお洒落なお部屋でした。(これまた画像失念💦)

そうこうしているうちに、夕闇が迫って来ましたが、マッターホルンは変わらずに、スクっと背筋を伸ばして、空に、宇宙に、その鋭い尖峰を突き立てているみたい。

飲みすぎだよ~と酔っ払い気味で眠りに着いた真夜中、ヘッポコ相棒がゴソゴソ起き出したので目を覚ますと、なんと、満点の星空☆★☆彡

そして、神々しくそびえたつマッターホルン。どうやら、天から不思議な光が降り注いでいるようです。あまりに神秘的な光景に、ゴクリと息を飲み、しばし無言で見つめました。

朝6時頃、朝焼けがマッターホルンを包みます。あの先端は標高4478m

辺りが明るくなり、空が青さを取り戻し始める頃、先端が色づき始めました。

これぞモルゲンロート

ショーの始まりです。

少しずつ、少しずつ、金色に染まる尖峰。

旅に出る前は、まさかこんなにくっきりと見られるなんて思ってもいませんでした。だって雑誌やパンフレットでも何かしら雲がある。なのに、「私たち…こんなにラッキーで大丈夫?」まさか、ここで全ての運を使い果たしているのかも、心配になるほど💦

「まぁまぁ、たぶん、これまでの色んな苦労をねぎらってくれているのさ」という手前勝手な言い分に落ち着いて。改めて、どんな言葉も陳腐に思えてしまうほどの、素晴らしい絶景を胸に焼き付け、じんわりと、目頭を熱くしました。

ほらすごい、まるで黄金の山みたい。もしや、あの先っぽにある金色の何かを探し求めて、人は登っていくのだろうか?などと、また在りもせぬ、おとぎ話が頭をよぎる。。。

あぁ…動画撮らないと!というわけで、我に返って、リッフェルベルグ、神の庭の朝焼け

マッターホルンビューな天空ハイキング

泊まった人の特権!として、鉄道で多くの人々が登って来る前に!歩きだそう。

ここ「リッフェルベルグ」(標高2582m)から、ウンターリッフェルゼーリッフェルゼーという湖面に逆さマッターホルンが映るという湖を通って、ゴルナーグラート鉄道の次の駅「ローテンボーデン」(標高2815m)まで、緩やかな登り坂を歩きます。(標準タイム1時間)

さあ、行くよ!今日は一日雨予報なし!

と、その前に、マッターホルン、うふっ💗

ちょ、ちょっと、頭が邪魔だよ!

えっ!?ではもうちょっと前にずれて、どうかしら?えへっ💗

とにかく、リュックを背負って出発だ!まだ誰も歩いていない、天空の散歩道、行くよ!!

もう、すごい!「すごい」しか言っていないボキャブラリーの無さが情けないほど。堂々とそびえたつ君の雄姿が頼もしく、そのシルエットの美しさに胸の鼓動が早くなる。

いや息が上がるのは、こう見えて緩やかではありますが、登り坂だから。それにしても、空が広い。

※ガイドブックなどでは、ローテンボーデン→リッフェルベルグという私たちと逆方向のコースが紹介されています。逆方向はゆるやかな下り坂

ヘッポコ相棒の夫は、同僚が以前にマッターホルンに登頂したということで、「いやぁ~僕には無理だよな、今は」「えっ?今じゃなきゃ、いつか登れるの?」「まぁ・・・生まれ変わったとして、次の人生?いや、次の次かな」(^^;)

登るだなんて、そんなことしてイイの?だって、この世のものとは思えない、あそこは神様の場所?なんて、そんなことばかり思ってしまう、偉大なる存在に圧倒されまくり。

すると、ヘッポコが何かを見つけたみたい。「マーモットがいる(小声)」

咄嗟に地面に目を移し、「うそ?どこ?」「あそこだよ、あそこ(小声)」というわけで、この後20分ほど、マーモットを捜索せよ!となり、しかしそれが、穴の中に隠れてしまい、少しだけ顔を出してくれたりするのだけれど、むむむ…

そして、長いこと粘ってようやく撮れた動画がこれ。わかるかな~穴から顔を出してキョロキョロするマーモット

鏡の湖面「逆さマッターホルン」

というわけで、そんなこんなでようやく一つ目の湖ウンターリッフェルゼー到着です。誰もいない。湖面は静かで、まるで鏡のように素晴らしい「逆さマッターホルン」が仕上がっていました。

しばし見とれていると、どこからか懐かしい日本語が聞こえてきて、日本人の若いご夫婦が駆け足でやってきました。どうやら朝早い列車でローテンボーデンまで来て駅から走って来たとのこと。では、ということで4人で交互に記念撮影会開始!

あっちの岩に乗ると、自分たちも逆さに映る。だから交代で撮影会なのだ。この日この時間、私たちだけの貸し切り状態でした。

何枚も何枚も撮影して下さり、本当に感謝です。とても素敵な仲良しご夫婦で、この後、ローテンボーデンの駅から下山されるお二人に「またいつか、きっとどこかでね」なんて手を振ってお見送りしました。わが家では、旅が終わってからも、時々お二人のことを話してほっこりしています。

そして、もう少し歩いて、もう一つの湖「リッフェルゼー」。もうここはローテンボーデンの駅からすぐの場所なので、チラホラと観光客の皆さんがいらっしゃいました。

ここでも、逆さマッターは見事です。見頃のワタスゲの花も写り込んで、まるで絵葉書みたい

神の庭の天空散歩は、きっとずっと大事に心に残ることでしょう。

迫力の景観「ゴルナーグラート展望台」

ローテンボーデンの駅。ここからゴルナーグラート鉄道に乗り、ゴルナーグラート展望台へ向かいます。一駅です。

ここにも極上山岳ホテル「クルムホテル・ゴルナーグラート」があります。

ゴルナーグラート展望台(標高3131m)から見えるマッターホルン。

ここまではツェルマットからゴルナーグラート鉄道で25分ほどで到着するため、大勢の観光客で賑わっていました。

左の山は「モンテローザ4634m」、モンテローザの左側はゴルナー氷河。真ん中の山は「リスカム4527m」真ん中の氷河はグレンツ氷河

スイスが誇る高峰が並び立ち、氷河が流れる景色は、たくさんの人を魅了していました。

欧州最高所の展望台「マッターホルングレイシャーパラダイス」

さて、ゴルナーグラートから鉄道でリッフェルベルグまで戻り、そこからゴンドラでフーリへ降ります。

フーリからは約30-40分の長いゴンドラの旅。マッターホルンエクスプレスで、ヨーロッパ最高峰の展望台「マッターホルン・グレッシャーパラダイス」を目指します。

岩肌ギリギリを登るゴンドラ。辺りは雪と氷の世界が広がります。

到着すると、氷の洞窟みたいな迷路が広がっていました。寒い!ダウン着用。

駅からエレベーターで登った展望台では、マッターホルンが見つめるキリストの十字架。辺りは雪と氷の世界です。

目の前にブライトホルン(標高4164m)

荒涼とした景色の中に氷河と湖と4000メートル級の山々。

ここは夏でもスキーが楽しめるようで、スキー板をかついで登って来られた人もあり。

左端の白い山はモンブラン!撮影した時は気づかずに…もう少し左に向けて撮るべきでした💦もうあそこはフランスなのだ。

ここから見えるマッターホルンは、先ほどまで(ゴルナーグラートやリッフェルベルグ)とは反対側からの姿です。全然違う。不思議な気分ですが、これもマッターホルン。どっちが表で裏なのかはわかりませんが、どこから見ても君は君なのだ。

ちなみにここからは、イタリア側へ行けるゴンドラができたようです。険しいアルプスの山岳エリアに国境があるのだ。マッターホルンはイタリアからも見えるのだな。ちょっとそそられる。でも、それはまた別の機会に。

そして、また長いゴンドラの旅をして、フーリの村へ降りてきました。

ツムジー・ブラッテンの村を巡ってツェルマットまで

フーリは標高1867m。ここからは、ぶらぶらと村の中を歩いてツェルマットまで散歩しながら戻ることにしました(平坦な散歩道のため歩く時間は約1時間)。

まずは遅めのランチをここで。

レストラン・フーリ。ここ、とっても良かったです。何が良かったって、まず、おばあちゃんがとっても優しくてフレンドリーで楽しくて、本当に気持ちよい方でした。

だから、おばあちゃん特製のスープ(画像がボケボケで残念ですが)を頼みました。夫は、何やらパンにチーズをかけて焼いたお料理、最後にチーズがカリカリになる(これを大そう気に入り)大満足のランチでした。

※ちなみに、私はあちこちでランチにはスープを頼むことにしていました。だって、野菜たっぷりのスープはどこでも本当に美味しくてお腹に溜まるから。

そして、ツェルマットまで歩こう。しかし、標高が低く、この日のお天気が良すぎて、暑い💦

静かな村の中、頭上にはゴンドラ。ゴンドラがあるだけでスイスだなってわかる。

可愛らしい木造建築の家が並ぶツムジーの村

ブラッテンの村では、こんな小屋が残されていました。「ネズミ返しの小屋」と言うそうで、カラマツ材で造られた高床式の穀物小屋。鼠が倉庫に上がってこられないように、柱の間に円盤状の石(ネズミ返し)を挟んでいるからそう呼ばれるそうです。ツェルマット周辺の古い村に残されているのだとか。

村を抜けてツェルマットまで川沿いを歩きます。そういえば、川!スイスの川はどんなに水が美しいだろうと想像していましたが、おかしい。どこの川も水が濁っているのです。それは、夏の間の川には氷河が削った岩や砂を含んでいるからだそう。冬になると氷河が凍って透明になるのかな。

ツェルマットの街の入口到着!天空散歩と違って、とても暑い散歩になりましたので、この後ホテルでシャワーを浴びて、ディナーの買い出しに行こう!

というわけで、この日の夕方は街をぶらついて、お食事を買い込んで、ホテルのバルコニーでささやかに一日を振り返りました。そして、明日は、また別の角度から(最も美しい角度だと言われる)マッターホルンに会いに行きます。

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