秘境の渓谷「西沢渓谷」森林セラピーハイキング

渓谷と夏山

 関東は梅雨明け以来、猛暑日が続いています。
 本日は、涼感たっぷりの山レポ、今回は山登りではなくて、近くて凉しい秘境散策レポートです。
 
 アラフィフ夫婦の山登りのコンセプトは(なんて大げさなものでもありませんが、登頂の達成感を求めて、とか、百名山制覇を目指して、なんてことでは全くなくて、とにかく、大自然の中に佇む言いようもない開放感と爽快感、一歩一歩山道を踏みしめる充実感がたまらなくて、しばらくするとどうしても行きたくて仕方なくなって、また行っちゃう!という感じです。だから難易度の高い場所ではなくて、お休みが少なくてもサクッとそこそこ無理せず行けるところを選んで行っています。

 しかも今回訪ねたところは、登山経験なしでも歩けて、日焼けの心配なしで、マイナスイオンたっぷり、下界36度というこの日も、ここでは21度~23度というひんやり感、猛暑の夏にぴったりの秘境です。

 都心から近く、国内屈指の渓谷美を誇り、森林セラピー基地にも認定された奥秩父最後の秘境といわれる「西沢渓谷」、今回の目的地です。(必要な装備はスニーカーでも良いけど、滑りやすいので、できればトレッキングシューズがあると良いかなという程度ですvストックも持参しましたが使う場所なしでした)

 新宿から特急あずさで山梨市まで、山梨市駅からバスで約1時間で渓谷入口到着。
 ちょこっと早起きすれば日帰りで楽々の非日常体験です。

 ということで、早速Let’s go!
 なのですが、この日は台風が熱帯低気圧に変わったばかりの祝日、お天気はまっ大丈夫だろうと呑気に到着したら、あれ?なんと台風による増水で通行止め???いきなりガッカリですが、まぁまぁ色んなことあるよね~とりあえず行けるところまで行ってみようってなことで、気持ちを立て直してLet’s go!

 森の中の整備された道を、滝の音を聞きながらてくてく進むと、最初の吊り橋「二俣吊り橋」です。一列で一人ずつ、歩くとゆらゆらするから高所恐怖症の人は下は見ない方が良いかもですが(^^;

 この橋のすぐ右側は、たっぷりの水量の豪快な滝です。まだ歩き始めたばかりですがテンションは急上昇v

 ここから10分も歩くと、「三重の滝」です。台風の翌日ということで、水の量が半端なくて轟音を立てて勢いよく流れ落ちていました。表現しようもないエメラルドグリーンに輝くたまり場の釜は、最高の美しさです。

 ここで折り返す観光客の皆さまも多いようですが、この先通行止めの割には何の表示もないし、登山ハイキングの皆さまは先を進むようでしたので、私たちも躊躇なく、先を進むことにしました。こんな道を歩きます。

 水は山肌からも流れ落ちてくるので、登山道は濡れています。足元注意ですね!しかし気持ち良い!!

 ハイキングコースといっても登山なので、登る箇所もあります。

 登ったり降りたり、次々と遭遇する美しい滝の脇を歩く道は、何とも言えぬ非日常体験です。祝日ということで、多くの人が歩いていました。チェーンやロープも整備されていて道迷いの心配は皆無です!「貞泉の滝」。

 そして、「母胎淵」。
 あ~もう、美しくて、気持ちよさそうで、童心に帰ってあの中へ飛び込みたい(^^; ダメダメ危険!

 こんな急な場所もありますが、大丈夫です。チェーンを掴んでよっこらしょ!

 そして、1時間半ぐらいで、西沢渓谷最大の滝、日本の滝百選にも選ばれた「七つ釜五段の滝」到着。
 五つの滝と七つのたまり場(釜)が続く圧巻の景色ですが、カメラに収めきれませんでした。でも、圧巻でしょ!?めちゃくちゃ美しくて、しかも猛烈に爽快で、テンションMAXです。

 渓谷道には幾つもの吊り橋があって、木々の間からとても趣のある景色を見ることができます。
 毎日素敵な色の着物や帯をコーディネートしていますが、自然の色彩に勝ることなんて、とてもできないな~とシミジミ思ったりします。

 このあと最後の滝「不動の滝」から、山道を登りきると、西沢渓谷ハイキングの終点です。
 ここからは、旧森林軌道を歩く森林浴ハイキングです。上り坂なしなので、ゆらゆらと森の空気を楽しみながら歩けます。途中で眼下に五段の滝が見えて清々しい水音を聞きながら・・・ぶらぶらと歩きます。

 青々としたブナ林の緑は、あ~生きてるな~!なんて実感!深呼吸しよ~っ!

 そういえば、通行止めはどこもなくて、サクッと歩けてしまっているのですが、えっ?あれ・・・ここでまさかの雨、、、げっ、かなり激しく降り始めてしまいました(ーー;)が、緑の木々を濡らす夏の雨もまたこりゃ美しい!

 そうそう、山はお天気が変わりやすいので、雨具(リュックの雨カバーもネ)だけは必需かなv

 途中ブナの木が倒れて来たので、運動不足の夫がペチャンコになってはいけないと思いまして(ーー;)ブロック!意外と力持ちなんです私・・・って?とにかく、さっ、今のうちにササっと通ってね(^^;

 旧森林軌道には、トロッコのレールの跡が残されている場所があります。トロッコの軌道は36キロもあるそうで、昭和43年まではこの一帯の木材の搬出に使われたのだそうです。へぇ~(^-^)

 そして、山の神様にもちゃんとご挨拶いたしましょう。お世話になりますm(_ _)m

 ここを過ぎると、もう、一周10キロのハイキング、ゴールはすぐそこです。

 が、しかし、実は・・・・
 結局「通行止め」箇所などなくて、全コース難なくサクッと3時間ちょっとで歩けてしまったのですが(最初の看板は午後には撤去されてました)、ちょっと待て!途中雨に降られて展望台でお昼ご飯もできてない!「え゛~ホントは水辺でラーメン休憩したかったのに」と言い出す夫・・・ならば雨も上がったし、もう一度滝まで歩く?運動不足でフーフー言ってるクセに(ーー;) あーでもない、こーでもないと言いながら、なんと私たち、まさかの2周回目に突入してしまいました(^^; なんと、なんと、、、(笑

 それで、もう一度、「ネトリ大橋」を超え、西沢山荘を超えて、「二俣吊り橋」を渡り、「三重の滝」へ!
 すでにもう今から周回を試みる人はいなくて、人影まばらとなり、水辺は貸切りでした(^^;
 さっきの雨で、さらに滝も川も勢いを増したように思われますが、それにしても、気持ちいい。
 美味しい空気も水も、体の隅々を浄化してくれているようです。

 ここで、お湯を沸かして、恒例のカップヌードル、やっとありつきました。そういえば今まで、数々のカップ麺やお湯を入れれば食べられるピラフとか、色々と試したのですが、持ち帰るゴミはカップ一つだし、山ではスープが欲しくなるので、何でも一石二鳥のカップヌードルが一番便利で美味しいと思います。しかもBIG!

 せっかく二周目に突入しましたので、ここでひとしきり遊ぶことにいたしまして、肌寒いくらいの涼しさですが、緑と水にたっぷりと癒される最高の祝日を過ごさせて頂きました。帰りのバスで、この日「梅雨明け」したことと、山梨市の気温が36度だったことを聞かされまして、ビックリ(゚o゚;; にわか浦島太郎です(^^; 

 紅葉の季節もどんなにか美しいかと思いますが、真夏の渓谷は絶景&最高の癒され空間でした。

 ここ西沢渓谷は入口から小一時間の「三重の滝」まで行ってお弁当食べて引き返す!という、なんちゃって秘境体験も可能なので、気楽に行ける場所ですが、できれば一周約10キロをぐるりと歩くのがホントにすごく気持ち良いです。次々と現れる滝の脇を歩く渓谷道は、感激の連続でした(o^^o)

 ちなみに、水辺でお昼ご飯をしたいな!という場合は、逆周り(ネトリ大橋~大久保沢~森林軌道→渓谷)に歩くと良いように思います。今度行くときには、ぜひ逆周りで歩こうと思います。

 というわけで、暑い暑い毎日ですが、ゆっくりと休み休み過ごしてまいりましょう、と思います。