日本で一番高い山は!?それは、どちら様もよーくご存知の「富士山」です。
では、二番目に高い山はどこでしょう!?
二番目に高い山・・・それは、南アルプス「北岳」標高3193mです。
夏休みを頂いた後半に、その二番目に高い山!を登頂してまいりました。恒例ヘッポコ店主夫婦の誠にヘッポコ山登り、今回は夕焼け朝焼けに照らされ雲海に浮かぶ「富士の絶景」とともに。毎度毎度、誠に恐縮ですが、もしお暇でしたらお付き合い下さいましたら嬉しいです。
南アルプスはアクセス不便で山麓の観光開発も進んでいないので、お洒落な北アルプスに比べると地味で人気がなくて、登山をなさる方以外ではあまり知らせていなくて残念ですが、富士山にとても近くて、頂上付近からの雲海に浮かぶ富士の絶景はこの上ないものと言われます。
ホントは個人的にはこの夏は北アルプス「白馬岳」の大雪渓を味わいたかったのですが、ヘッポコ相棒はヘッポコのくせに「北岳」を強く希望されまして、お洒落な白馬はまたの機会となり、富士の絶景を拝みにまいることに相成りました(^^;
「北岳」は、北アルプスの槍ヶ岳や剣岳などの上級者の山に比べると、中級程度ということで、とはいえいつも初級の山ばかりを歩いていたわけなのに、傾斜度も全体に急勾配で、標高差も1735mでいつもの倍近い、とにかく登山距離長し。一泊二日山小屋泊まりの計画ですが・・・大丈夫かな私(ーー;)
四の五の言っていても仕方ないので、登山前夜は山麓の芦安温泉というひなびた温泉宿に一泊し、翌朝4時起床で、登山口「広河原」行きのバスに乗車(登山口まではマイカー規制なので皆でバス)。バスの中で吉田沙保里さんの決勝戦の結果を知り、ガクン。お天気もどんより。しかし、山頂の絶景を期待して!!行くぞ「北岳」!!
今回歩いたルートはこちら↓
実は私、20年も前に膝を手術し膝の半月板がありません、さらに数年前にはぎっくり腰から椎間板ヘルニアを発症し、膝も腰も持病あり!それでも歩けるコースを吟味した結果、特に厳しいと言われる「草スベリ」と「八本歯のコル」、ここを避けてコース設定をしました。行き帰りともに休憩込み約6時間半の山業です。
行き:広河原→大樺沢→右俣コース→小太郎尾根分岐→肩の小屋(泊)
帰り:肩の小屋→北岳山頂往復→肩の小屋→右俣コースで大樺沢→白根御池小屋→広河原
ということで、まずは初日、ひたすら登るゾ!気合を入れてLet’s go!!
お天気予報では「晴れ」のハズだったのに・・・台風のせいなのか霧雨の中のスタートとなりました。
北岳登山者が必ず通る、広河原の吊り橋。
吊り橋を過ぎると、やっぱり急勾配。こんな道を5時間も6時間も登り続けられるのでしょうか・・・ガンバっ!
大樺沢の道は沢沿いを登ります。ずっと水の音がして真夏なのに涼しい。こっちからで良かったね(^-^)
空はガス、登山道にも水が流れ落ちてきます。沢登りじゃないんだから・・・でも何か気持ち良いぞ。
ゴツゴツ、岩、岩。
スタートから2時間ほどで、大樺沢二俣到着です。ここは真夏でも雪渓の残る場所ですが今年は雪も少なくて春も暑かったせいか、殆どありません。ゴツゴツ。。ここいらで、朝ごはん。
ここからは、右俣コースというコースで進むことにしましたが、いや、もう、楽じゃない!前を歩くベテランそうな男性登山者さんに、今晩のお泊りはどこ?と聞かれて「肩の小屋です」と答えると、なんと「肩の小屋」のスタッフさんでした。分岐で道迷いが心配だったのですが、親切に教えて下さり、ラッキーでした。山では本当に皆んな親切です(^-^)
高山植物が咲き乱れる右俣コース。やっと青空!
ここで問題発生!なんとヘッポコ相棒、体調悪いとか言い出して(>_<) え~っ!?まだ半分だよ!どう具合悪いの?脱水症状だとか言うので、さっき水飲んだじゃん!でも飲めば飲むほど具合悪い!と言うわけで、それ飲みすぎじゃないの(ーー;) ともかくここでリタイアもできず、行くしかないから!
休み休みヘナチョコ相棒を励ましつつ、ここを登りきればもう小屋だよ!ウソも方便(^^;とにかく頑張って!
ひたすら登り続けること2時間半、や~と尾根に出ました(^-^)「小屋どこどこ?」ヘッポコ相棒はそればっかり(>_<) もうそこだよ!もうスグ!
尾根道の脇は気持ちよさそうな滑り台みたい。ここ滑り落ちると・・・それはやっぱり滑落だよね、ダメダメ!
心地よい尾根道でせっかく気持ちを持ち直したと言うのに、えっ!ここ超える??いやもう南アルプス北岳、侮れません。
そして、本当にや~っと。あの頂は「北岳山頂」その下に見えるのは今晩のお宿「肩の小屋」。小屋周りということで色とりどりのテントが気持ちよさそうです。ヘッポコ相棒も・・・ようやくホッ(^^; もうそこだよ!
今晩のお宿「北岳肩の小屋」(標高3000m)です。「肩」というのは頂上を頭だとするとちょうど肩のあたりということです。ヘッポコが苦しそうなので、とにかく小屋にチェックイン!でも、がスってる。。。(;_;)
肩の小屋の定員は150人、もちろん雑魚寝。この日は満員で3枚の布団に4人。よそのご夫婦と4人で仲良くスペースを使いました。寝場所の巣づくりにお着替えの後、外へ。標高3000mで飲むビールが美味すぎ(^-^) これ以上もう歩かなくても良いと知ると、さっきまでヘタレこんでいた夫もいきなり元気になるという、現金なことで(>_<)
しかし・・・外はガスって絶景の富士は・・・(;_;)どうしよう。。。諦めきれないしっ、でもどうすることもできないし、寒いし・・・小屋はストーブを炊いていました。
この日の宿泊者、男女比率を見ると圧倒的に男性が多い。肩の小屋は昭和の山おやじたちの小屋、そんなイメージがぴったりの山小屋らしい山小屋です。
富士山見えないかなぁ~なんて言いながら小屋の天上を見つめつつ、お昼寝(-_-)゜zzz…
しばらくすると、「富士山でたよ~!!」の合図がかかり、小屋の中がざわざわ。ヘッポコをたたき起こして外へ!す・る・と・・・(o^^o)
富士山キタ━(゚∀゚)━!
小屋のみんなもワクワクです。富士山を見るとなぜかバンザイをしたくなる不思議(^^;
これ、雲の上を歩くと富士山にたどり着けるよね!歩ける?
いや、雲、意外と柔らかいから歩きにくいんじゃない!?それにここ3000であっちの山頂3776、今日はもう疲れすぎてこれ以上は登れませんから、今日はここから手を振ろうヾ(@⌒ー⌒@)ノ
早めの夕御飯を頂いてまたお外に出ると、いよいよ夕焼け空が迫ってきました。
仙丈ヶ岳を照らす夕日。
カッコイイ甲斐駒ケ岳。
地上3000mでみる夕焼けに言葉をなくします。。。もう何も、下界で起きてることなんて、どんなことも、どーでも良いことのように思えて、ひたすら夕日を眺めてカップ酒。
夕日は西へ。
北岳から見る富士は東側。雲海の水平線、グラデーションがとても美しいです。
幻想的な空に浮かぶ富士山。やっぱりこの雲の海を渡る道があるといいよね。
鳳凰三山は雲海に飲み込まれそうです。
いよいよ、真っ赤へ。。。
そしてついに夜の帳が下りて・・・お月様登場。この日は満月!満点の星空も広がっていましたが、技量不足で星空撮影できず(>_<)。でも、久しぶりに見る星空はキラキラの欠片がはらはらと手の平に舞い落ちてきそうでした。
頑張った初日、かろうじて富士山にも、夕日にも、お月様にも、満点の星にも、会うことができ大満足で寝床へ。
するとお隣の男性が足がイタイと嘆いておられましたので、いつも持参している湿布薬をわけて差し上げました。とっても喜んで下さり何かお礼をなんておっしゃるので、「いえいえ、もしまたどこかの山でお会いできたらその時に」そう申しますと、「了解、きっとまた山で!あなたのことは絶対忘れませんから」な~んて言われてしまいました(^^;。そして夜、「今日はイイ日だったなぁ~」そう寝言?でつぶやかれ、なんか・・ホント、良い日でした(^-^)
夜8時半消灯!ですが、ヘッポコ相棒はよほど疲れたのか、8時前には爆睡。どこでもすぐに寝られるのが取り柄ですな(^^; 仕方ないので、今日出会った高原のお花たち、おさらい。
左上から下へ、クサボタン、ヤマホタルブクロ、ウメハチソウ、マルダケブキ
右上から下へ、キタダケトリカブト、オンダテ、アキノキリンソウ、イブキトラノオ
夜はイビキや寝言に悩まされることもなく、健やかに眠りにつくことができました。
誰かが、明日は良いお天気になるそうですよ!そう教えて下さいました。
消灯~!の合図とともに、素敵な夢の中へ。。。
明朝はいよいよ「北岳山頂」へアタックです。
北岳登山(2日目)~朝景&登頂編→「北岳」登山(2日目) ~朝景&登頂編 | 旅の途中 (howamowa.com)