北アルプス「奥穂高岳」①~憧れのあの山へ

あの頂きへ

秋の三連休がやってきた!うふふっと今回向かったのは、日本で三番目に高い山「奥穂高」です。

先週の週末(9/16-18)の山行です。ちょこっと紅葉シーズンには早かったのですが、北アルプスの初秋の旅、ご一緒下さいましたら嬉しいです。

夫婦で山登りを始めてどのくらいたつのか?それにしても私は、若い頃に膝の半月板摘出手術をしており腰は椎間板ヘルニアを患っております。なので本当はハイキング程度が好ましいのです。なのに、相棒のヘッポコが北アルプスの特等室をご用意しましたと言い出して(-_-;)

思えば若い頃に仕事の先輩に「自分はこれが精いっぱいの100%だなと思っても歯を食いしばって120%頑張れ!それが成長につながる」と言われ、それを肝に銘じてまいりました。なのでこのお店を始めてしまったのも私にとっては120%だったかもしれません。しかしこの頃は、いやそうは言っても体力・知力・気力は限界!腹八分目がちょうど良い!な~んて過ごす日々です(^^;

だけど、だからか、うんと若い頃からずぅ~と一緒にいる相棒には「よほどのことがなければ根を上げることのない奴」と思われており(-_-;)そのため今回のハードスケジュールでの奥穂高山行もヘッポコ的には気楽に構えての決行でした(^^;

本当は私的には、最終日の最後の最後は文字通りギュッと歯を食いしばってのGoal!だったのですが…(^^;でも登頂日当日は素晴らしい秋晴れに恵まれて、奥穂高3190mに立つことができました。

歩いたコースはこちらの赤線。多くの観光客で賑わう屈指の景勝地「上高地」からの2泊3日のロングコースでございます(^^;(地図:涸沢ヒュッテHPより)

一日目:上高地 Start~横尾山荘(泊)
二日目:横尾~涸沢~穂高岳山荘(泊)
三日目:奥穂高登頂~一気に上高地へGoal!

初日・2日目は雨曇り☂なので、ひとっ飛びに絶景を!朝焼け登頂編は⇒こちら

ですが、とはいえ、順番にコツコツ登らねば頂上には辿り着きませぬので、まずはここから。

上高地はマイカー規制があり車は手前の沢渡(さわんど)というところまでしか行かれず、そこからバスで上高地へ!早朝から連休なか日の渋滞にはまり上高地着はすっかり午後になってしまいました。まずスタートは上高地「河童橋」からです(*^^*)

上高地を訪ねられた経験のある方はとっても多くいらっしゃることと思います。日本の貴重な「風景財産」として、特別名勝・特別天然記念物に称される上高地。梓川を流れる清流の美しさにまず感激です。穂高・涸沢(からさわ)の雪解け水。なぜにこんなに美しい色なのでしょう。目指す山の素晴らしさにも期待が膨らみます。

がしかし、お天気が今いちです。本格的な雨になる前に、今夜の宿「横尾山荘」を目指して、今日のところはサクッと10キロのハイキングです。

なにしろこんな道。木々の音と風の音、梓川のせせらぎの音がずっと続きます。森林浴って木々の緑ばかりでなく音もとても大事なのだそうです。五感を癒してくれる全てが揃う上高地です。

「明神(みょうじん)」到着。ここには「明神池」があり登山者ばかりでなく観光ハイキングの方も多く歩かれます。

「徳沢」到着。この辺りまではまだまだハイキングの皆さまも多くて、ここには「徳沢園」と「徳沢ロッジ」という森の中の宿泊施設があります。もちろん山小屋とは違う素敵なお宿。いつも大人気で予約が取れないところです。でもいつか何とか泊まってみたい宿なんです。今回は残念、通過します(^^;

「横尾」到着。初日の宿は「横尾山荘」です。ここは山小屋ですがお風呂があります。石鹸やシャンプーは使用不可ですがお風呂は嬉しい。2段ベッドのお部屋が多くてゆっくり眠れます。横尾は「槍ヶ岳」へ行く人「穂高」へ行く人の分岐点でもあります。

2日目早朝!雨の中ではありますが、いよいよ奥穂高を目指して、今回もハリキッテ行ってきます(^_-)-☆

穂高に行く人が必ず通る「横尾大橋」。

少しお日様が見えてきました。幸先良しということで、がんばります。

「屏風岩」です。垂直に切り立った壁がそびえたちます。ここはクライミングのメッカでもあるらしいですが、「えっ!おいらには高い壁は越えられないのだ。回り道を行くのみ」とヘッポコ。だよね!わかる(^^;

「本谷橋」到着。上高地~ここまでは平坦な道のりでした。本格的な登山道はここから。なので紅葉シーズンには気楽なハイキングでここまで来てお弁当なんか食べても楽しいかもしれません。

何しろこの清流がまた美しいのです。飲み水としてはNGですが、手を洗うとその冷たさにびっくり。

さて、いきなりの急坂です。ここから奥穂高への中継点「涸沢(からさわ)」までは約2時間。まずは2時間を登り切るのだ!

途中のガレ場を通過。落石危険なのでススっと通過。

梓川に流れ込む穂高の源流に近づいている感じ。向こうには「涸沢(からさわ)カール」が見えるはずですが、穂高の山々はガスの中。大丈夫かな(;’∀’)

※涸沢カールとは、穂高連峰の奥穂高岳・北穂高岳・前穂高岳に抱かれたカールで氷河期に氷河が山肌を削ってできた広いお椀状の谷のような地形の場所です。涸沢カールは穂高登山の中継点として、またその地形の美しさや紅葉の名所でもあることから、一大テント場でもあります。

しかし・・ガスが(-_-;) でもナナカマド(七竈)の実が出迎えてくれました(^_-)-☆

「涸沢(からさわ)」到着。向こうに見えるのは「涸沢小屋」です。左上空が奥穂高のはずですが、もうホント大丈夫かな?ガスの中。残念ながら美しいカールを見ることができません。

がしかし今日は山頂直下の小屋まで行かねばならぬのだ!まだあんなに遠い。。。

とりあえず涸沢小屋にて昼食はカレー。カールの底に「涸沢ヒュッテ」が見えます。紅葉シーズンはテントの花が咲き乱れ、ヒュッテではお布団1枚で3-5人という大人気の山小屋です。でも紅葉一歩手前のこの日はテントもまばら。涸沢ヒュッテはアルプスのお洒落な山小屋です。なので帰りには寄ろうネ♪ということで。小屋のカレーも美味しかったです。

ここからはもう自分との闘いなのだ。ゴロゴロ岩の間をヘッポコが行く!

あの岩が盛り上がったようなところは穂高名物「ザイテングラード」と言います。

※ザイテングラードとは山頂から横に張り出す岩尾根(岩壁の支尾根)のことです。ここを1時間強歩いて登らねばなりません。今回私たちが歩く奥穂高岳のこのルートは最も初心者向けのルートですが、ここザイテングラードは滑落事故が多数発生する場所のため、ここからはヘルメット必須。

キタね~!ザイテングラード(-_-;) これから1時間強は厳しい岩場との闘いです。

落ちてはならぬ!でも実際はどう思ったかというと・・・落ちる気は、しませんでした。そういえば少し前に山梨の「乾徳山」という山で岩場・チェーン・梯子訓練をさせられたのでした(^^;。慣れ?でしょうか、不思議なものです(-_-;)

前を行く人を見ると、その高さと険しさにやや心が折れそうになりますが、イケイケ私!(^^)!

ちょっともう・・・これ降りるときどうする?

〇がルートです。って、これは道ではない。岩だ(-_-;)

ガスの中。下も見えないため高度を感じないことはありがたいかも。

あと20分で今夜の宿に到着するハズ。なのですが、ガスガスで雨も降り・・・ギリギリまで小屋も見えず。

でもちゃぁ~んと無事到着しました。

昨夜の山小屋のお風呂でおしゃべりした女性が先に到着していました。その方、アメリカから単身で穂高登山のためトレーニングを積んでいらしたとのことでビックリしました。さすが穂高!元気な笑顔で「お疲れ様~っ」て写真を撮って下さいました(*^^*) 到着直後です。ホントお疲れ様でしたぁ(^^;

ホントは最終日のスケジュールがタイトなため、この足で登頂したいところだったのですが、目の前の山頂は真っ白で何も見えず。とりあえず山小屋チェックインして昼寝?

ヘッポコが用意してくれたという特等室?なる部屋はなんと「槍ヶ岳」というお部屋でした。いえ、どの部屋にも山の名前がついているんですけどね(^^;たまたま「槍ヶ岳」。えっ?まさか!?と不安がよぎった途端に「あっ、心配しないでいいよ!この次はちゃんと槍にも行くからね」と笑顔で申すヘッポコにどっと疲れが込み上げてきたのでお昼寝することにしました(-_-)

穂高岳山荘は(少ない経験ではありますが)他の山小屋よりも女性登山者がとても多くてびっくりしました。「穂高」ってちょっとお洒落な感じがしたり、それに中継点の涸沢カールの美しさからなのか、幅広い年代の女性登山者にちょっぴり安ど。

もうすぐご飯ですよぉ~!と起きてびっくり。

あれ?雨はどこへ??まさかの夕焼けです。見られないと思っていたので大変に感激しました。

さっきまで雨を降らせていたお空の雲を赤く染め、波打つ雲海に沈む夕日を見てやっぱり思うのです。あ~来てよかった(*^^*)

そして、姿を現しました!明朝アタックする奥穂高岳山頂。美しい月も昇りました。がしかし、えぇ~!!ここ登れるの?どうやって登るの??垂直ですよ!壁ですよ!さっき壁は乗り越えられないって言いませんでしたっけ?(>_<)

「いやこれは壁ではない!山だ!」と、またノー天気なヘッポコにさらに疲れるので、もう今日は早めに寝ることにします(^^;)

翌朝はいよいよ3190mへアタックです。そして秋晴れの涸沢カールへとまいります!

※行かねば見られぬ景色がそこにある!絶景の連続です(*^^*)⇒北アルプス「奥穂高岳」②はこちら