標高2900mに新居をつくる!~秋の木曽駒ケ岳(一日目)

あの頂きへ

 今日はとっても気持ちの良いお天気でした。
 先日、また、またまた山に行きました!
  
 今回はお客様からオススメ頂いた中央アルプス「千畳敷カール~木曽駒ケ岳」です。紅葉目当ての登山でしたが残念ながら今年は早々と葉っぱを散らし、冬支度の山でした。

 ここが、千畳敷カール♪♪

 実はここはもう2612m、ここまでロープウェイで上がることができるので、登山しなくてもこの景色を堪能することができます。ここは、今から約2万年前に、氷河により浸食されて形成された半円形の窪地で、畳を1000枚敷いた広さがあることから「千畳敷カール」と呼ばれています。
 
 向かったのは先週の土曜日、お店を閉めて急いで家に帰りシャワーを浴びて夜の中央高速ひたすら走り、登山口のある駒ヶ根IC付近の登山バス発車場所の菅の台バスセンター駐車場に夜中着にて、車中泊。なかなかにハードなスケジュールですが、お休みが何しろ少ないので頑張ってみました(^-^)

 土砂降りの中の車中泊でしたが、翌日は天気回復との天気予報を信じて、翌朝元気に出発です!
 ロープウェイ駅を降りると雨が止み、ガスガスの千畳敷でしたが、今回は初体験の大きな課題を抱えておりますので、とにかく登頂めざして Let’s go!

 まずは、安全祈願!

 千畳敷から、このルートで歩きます。駒ケ岳山頂はこの向こうのさらに向こう!だけど、まずはこの上へ。

 ロープーウェイ千畳敷駅にはホテルもあり、向こうに見える建物がそのホテル千畳敷です。ここに宿泊すると、春夏秋冬素敵な景色を堪能できるそうですが、常に満室みたい(^^;

 おっ、晴れてきた?

 いや、そうでもないかな、あっという間にホテル建物もガスの中。八丁坂という急坂を登りますが、それほど難易度も高くなくて、登山経験なしでも楽しめそうな登山道です。連休ということもあり、たくさんの登山者さんたちで賑わっています。道迷いの心配皆無の快適な道です。

 登りきると、宝剣山荘があり、ちょっとひと休み。とにかく寒くておぜんざいを頂きました。山荘をあとにして、次のピーク中岳を目指します。

 中岳2925m到着!ロープウェイ駅から1時間半という、あっという間でしたが、何しろ大きくて広い山のスケールにすっぽり包まれているようで、なかなかな癒され感です。

 中岳山頂から下に見えるのは、駒ケ岳頂上山荘、その向こうが駒ケ岳山頂です。全国に駒ケ岳と名のつく山は18座あるそうですが、駒とは馬のことで山の形が馬の形をしていることから名付けられたとか。山頂から向かって右になだらかな稜線は「馬の背」といいます。

 実は今回は、ある大きな課題を担いでここまで来ました。
 そもそも私が山歩きを始めたのは、里山をゆっくりハイキングして日常のリセットしたいな、なんてことで夫を誘って歩き始めたのですが・・・それが近ごろ、な、なんと、イヤイヤ同行してくれてたハズの夫がいつの間にか前を歩き、そして、山小屋だ、絶景だと目標が勝手にどんどん高くなり・・・ヤバイんです(ーー;)

 で、今回の課題というのは・・・

 ある日夫が「別荘買ってあげる」というので、ウソ?どこにそんなお金?ないでしょ!我が家(ーー;)
 すると「大丈夫!どこでも別荘」って言うんだ(^-^)

 つまり・・・その別荘というのは、別名「テント」とも言うのだそうで・・・マジですかぁ(>_<)

 ここまで、テントはもちろん、シュラフという寝袋、敷ふとん代わりのマット、をワッショイと運んできたんです。なので駒ケ岳山頂に向かう前に、まずは今夜のお家を作らねバ!!

 それが、ここは猛烈な寒風吹きすさぶテント場!何しろ始めてのお家づくりで、意気揚々と家づくりを始めたものの、全然できない(;_;) 今晩の宿ができないのです!猛烈な強風に要領の悪さも相まって、真面目にヤバイことに・・・。

 すると、素晴らしい助っ人が登場!近くにテントを張っていた男性ハイカーさんが、声をかけて下さり、手とり足取り、というか、もうお家を作ってくれちゃいました!!こんなこと本当にあるんだって信じられないようなご好意に恐縮至極過ぎてもう言葉をなくすほど・・・素敵な出会いに感謝感激でした(´;ω;`)

 で、できた別荘はこちら。じゃん♪

 一時は、山荘に無理お願いして片隅に泊めてもらうか?なんて思い始めたところでしたので、助っ人の方がまるで山の神様のように見えました。今晩一晩はお隣さんです。なんと心強いことか(^-^)

 すっかり安心して、いよいよ木曽駒ケ岳登頂へ。登りながらお家確認!良かった、あるある(o^^o)

 サクッと20分ほどで、標高2956木曽駒ケ岳山頂です!

 別荘買ってあげる!なんて大きく出た割には建てることのできないヘッポコ相棒ですが、山頂にてご満悦(^^;

 さて、暗くなる前に夕飯の支度をしなくてワ!ということで今宵の我が家まで下りて来ると、テント場にもたくさんのお家が建ちはじめました。皆んな自分で建ててるじゃん!ホント勉強しなくちゃ(>_<)
 
 お空は青空、夕焼けにも期待が膨らみます。

 早い夕御飯は、ビーフシチューとパスタをつくりました。もちろん赤ワインもワッショイと運んでまいりましたが、あまりに寒すぎてお外で食べることができなくてお家ご飯になりました。ワインも温めてホットワインしました(^^; 

 そうそう、前日までの蒸し暑さから油断して秋ウェアで来ましたが、周りの皆さんも口々に、真冬準備が必要だったって反省しきりの猛烈な寒さでした(;_;)そのためか空気が澄んで、夕暮れ間近のお空は幻想的な景色を描き始めました。

 なんか、いい感じ。


 そして、いよいよ、初日のハイライト!夕焼けショーの始まりです!!

 夕陽が・・沈む。

 山肌も赤く染めて・・・。

 沈むというか、落ちるっ!

 今日一日とのお別れの瞬間を味わいます。

 さよなら今日、ありがとう!明日もどうかよろしくお願いします!!

 太陽がいなくなった空には素敵な余韻が残っていました。

 そして、テント場には色とりどりのあかりが灯りました。

 寒風がテントをパタパタ揺らす中、ここで眠れるのだろうか・・そんな不安がよぎりますが、頼もしいご近所さんに囲まれて、初めてのテント泊、サバイバルな夜がはじまりました(^^;

 皆んなも一緒だし、まさか夜中にクマさんがドアをノックすることもないだろうし、寝てる間に飛んでっちゃうこともないし、大丈夫大丈夫、そう言い聞かせている間に満点の星空の下、いつの間にか夢の中・・・

 そして翌朝、誠に見事な光景に息を飲むことになりますが・・・この続きは、ぜひまた明日。
 
 *今日わかったこと*
 意外なことにこの別荘、快適かもしれない・・・ヤダヤダどんどん山女になりつつあり(>_<)

 それにしても、山で出会う人は皆んな本当に優しい。ホントは・・・人は皆んな優しいんだ!下界ではちょっと忙しすぎるダケなんだよ・・・なんて(^^;

  ひとまず、おやすみなさいzzz。。。

 ※2日目「明けない夜はない」→明けない夜はない~秋の木曽駒ケ岳(二日目) | 旅の途中 (howamowa.com)

*