明るい陽射しの嬉しい春がやってまいりました。
先日の日曜日に歩いた山は雪景色。でもでも山にも春の兆し。雪原を脱兎のごとく走りぬけたであろう、ウサ子🐇の足跡も見つけました。
長野県上田市にある湯ノ丸高原(地蔵峠)~烏帽子岳(標高2066m)。浅間連峰の西端に位置して、スキー場のある湯ノ丸高原から「湯ノ丸山・烏帽子岳ルート」は、のんびりとしたなだらかな山歩きのため、多くの登山初心者さんに人気のコースでもあります。
実は、湯ノ丸山~烏帽子岳を目指したのは今回2度目で、1度目は天候不良により烏帽子岳登頂を諦めることに…(前回は紅葉の山レポ➨こちら)。なので、いつか烏帽子岳にリベンジしたいな、絶景の稜線歩きができるらしい、ならば雪山シーズンでもいいかもね!なんて思っておりましたが、コロナも下火になり、今回やっと実現しました!雪山ということもあり、日帰りということもあり、地蔵峠から湯ノ丸山を周りこんで烏帽子岳を目指します。
往復とにかくのんびり歩いて(休憩入れて)約5時間強。朝4時半起きで東京から新幹線やタクシーを使って向かい、午前10時スタート~下山午後3時半ごろ。終日たっぷりの雪にまみれてまいりました。
地蔵峠はスキーヤーも多く駐車場もありますが、我が家のノーマルタイヤでは辿り着けず、今回は新幹線上田駅からしなの鉄道に乗り換え「滋野」という無人駅からタクシーでまいりました。
すでに標高1700m(*^^*)。標高差約300mという、万年永久初心者の私たちアラカンヘッポコ夫婦にはもってこいの山です。降り立つと一面の雪景色にテンションも上がります。(雪に反射する日差しはとても眩しくてサングラス必須!)
防寒対策バッチリで、お天気よし、青空よし、雪よし!ということで、今回もハリキッテLet’s go!!
15分ぐらい歩くと、夏場には賑わうだろうキャンプ場に到着です。ヘッポコがトイレを探していますが冬季閉鎖中!トイレは駐車場のみだから気を付けて(^^;)。
雪山シーズンは人が少なくて、とっても快適で、見てみて、この素晴らしい青空。あそこに見えるのは湯ノ丸山。今回はその裾野(といっても標高1700m)の脇道を歩いて、お隣の烏帽子岳を目指します。
キャンプ場を縦断しますが、アイゼンいらず。クックッと片栗粉を踏みしめるような雪の感触、久しぶりです。
キャンプ場を抜けると樹林帯に入り、山らしくなってきましたよ(*^^*)。
そして、ちょっと登る。でもまだ全然大丈夫。むしろ気持ちよくて嬉しい雪道です。
すぐになだらか~で安心な雪道になり、空は青く、木々は眠たそうに春の目覚めにまどろんでいるようです。
わずかずつ、標高を上げていく、長い雪道が続きます。そういえば、前回の紅葉シーズンには赤や黄色に色づいた林道でしたね~。
息が切れるほどの上り坂はなく、ずっとどーでも良いおしゃべりができる道が40分ぐらい続きます。道に迷う心配もなく、滑落の危険もなく、ただひたすら皆の足跡でできた道を、安心して歩き続けます。
おっ、樹林を抜けた!青空がプハ~と広がり、見てみて、あれが烏帽子岳だよね!
この開けた場所は、湯ノ丸山と烏帽子岳のちょうど中間地点「鞍部」です。グリーンシーズンはここはクマ笹原でした。
この表札がこんなに雪に埋もれているということは…積雪1mぐらいかな?
前回は湯ノ丸山を登頂してここへ降りてきて、雨にかすんだ烏帽子岳を恨めし気に眺めつつ、雨粒入りのカップラーメンを食べてたのでした。
でも、今回は違う!烏帽子岳がくっきりと目に入りました。ここからちょこっと左に寄せて登り、あの青空との境目の稜線を歩いて、つんと尖った山頂を目指しての雪山散歩に向かいます。
うふふっ、やっと山登り気分が盛り上がってきました!
ここからはアイゼンを装着して、登るよ!息がハアハアすると、ちょっと気分も上がります(*^^*)v
急な登坂ではありませんが、なだらかに登る道。
アイゼンをつけたことで少々足が重いのでありますが、ゆっくり行けば大丈夫。辛そうな後ろ姿に見えますが、本人的にはかなり楽しんでます(^^;)。
そして稜線上に到着です。どうでしょう~青空に一気に近づいたみたいです。ここまで来れば、あとは天空の散歩道!
最初の小さなピークは「小烏帽子岳」です。
とりあえず、プハ~❣
あのとんがりが烏帽子岳山頂。ゆっくりね、ゆっくりのんびり稜線歩き。
こんな場所に身を置くと、下界で背負う全てのことがどーでも良くなります。だから山へ登るのかもしれません。イエイッ♪
最後はちょこっと頑張って、うんとこしょっと登り詰めると・・・
ハイ、山頂。烏帽子岳2066m到着です。
うひょ~っ。ここからの景色は360度の大絶景です。
湯ノ丸山と西篭ノ登山、その向こうには浅間山。
四阿山と根子岳の美しい姿。あっその山、以前に雪山シーズンに登ったのでした(^^;)。そういえばあの時・・・過酷な試練に見舞われて💦(お暇でしたら➨最強寒波の四阿山はこちら)
北アルプスの山々を一望できる大展望。
春まだ早いアルプスは険しい山肌に白銀の雪を蓄えていました。
この写真が今回のお気に入りです(#^^#)。勝手にもう1ショット💦
そして、あの時、山頂で食べられなかったカップラーメン。今回は雪の上で召し上がれ。
この日は風も穏やかだったので、山頂でものすごぉ~くのんびりした後、下山開始。帰り道は、さらに気楽にピョンピョン楽しんで歩いて行こう。
下り坂の稜線。サクサク、キュッキュッと楽しい散歩道です。
そしてまた、小烏帽子岳で小休憩。だって、このまますぅ~と降りてしまうなんて、あまりにもったい。
空が青すぎて、太陽が美しすぎて、思わず空を撮影してしまいました。
雲の上はどんな感じですかぁ~!?こっち、見えますか~!?
えっ?こんなとこ登りましたっけ?下りはちょっと怖い。
太ももに負担あり。アイゼンって重いよね?滑り落ちない安心感は嬉しいけど…ザクザクと踏みしめて急坂を下る。
なんやかんやブツブツ言いながら、自然と腰が引ける。。。
登山歴が長くなっている割には、いつまでたっても身のこなしは初心者です(-_-;)。ではありますが、爽快な稜線、目に映る景色は大絶景!本当はもっとうんとお見せしたいけれど、両手がふさがっていて…機会があれば、ぜひ来てみて欲しいです。
烏帽子岳稜線のスタート地点まで戻って来てしまいました。ここからは下山となるのですが・・・まだ下りたくない!ので、また小休憩。
目の前の山は湯ノ丸山です。ここから中間の鞍部まで、ゆっくりと下って行きます。
えへっ、やっぱ下りるよね!そうだな、ずっとここに居るためには、兎とか狐とか、熊とか?に変身せねばならぬから、今日のところは下りますか。
熊にはならなくていいや、狐もちょっとな、あっ兎ならなれそうかも。何がいいかな。ザクザク踏みしめる雪の上に木々の影が伸びてきました。あぁ、もう午後の日差し。
幻想的な雪肌が美しく輝いていました。たっぷりと積もった雪を見ると気持ちが豊かに満たされる気分になります。この雪が全て溶けると、麓に潤いを届けてくれるのか、と思うと、季節が巡ることは誠に不思議で、人智の及ばぬ大自然に想いを巡らせてしまいます。
おっ鞍部に下りてきました。青空は益々青く、真っ白な地平線があまりに美しくて、また小休憩。
そして、見つけました!これ野兎🐇の足跡。ハの字は後ろ足を同時に着いた跡で、点々と並んでいるのが時間差で下りる前足。昨夜のうちに、林の中から出てきてこっちに駆け抜けて来たのです。なるほど・・・これならできるかも、私。ただ問題は…跳躍力がないことだけど(-_-;)。
姿の見えぬあなた🐇と記念撮影をしてみました。私たち(🐰+🐻)を仲間に入れてくれる時は、どうぞよろしくお願いします。残念ながら今日はもうここを離れてしまいますが、この次、いつかきっと、あなたにお会いできますように!あれっ?なんで🐻?だめだよ!変身するときは🐰×2ででお願いします。
というわけで、長い長い雪原散歩にお付き合いを下さりありがとうございます。
山はいつも晴れるとは限りませんが、もし晴れたら、それはとてつもなく素晴らしい体験ができる場所。どうして素晴らしいのか?それは、空と大地と木々と、草花や動物たち、だけの世界であるからかもしれません。ここにないものって、もしかして必要なかったりするのかな?
例えば、自分の存在が空虚なものに思えたり、都会の街並みが苦しく感じたり、そんな時にはここに来よう!この世界に来れば、ただ息をしていれば良いのだって、シンプルに教えてくれます。そして、こんがらがった何かが解けたら、また電車に乗って明日を目指そう!
私たち夫婦の合言葉は「そろそろ山、行く?」です。皆さまにも、山の春風が、どうか届いていますように。