ほんのりとした春の陽気が続いています。
毎年春には山桜の下を歩くことを楽しみにしていましたが、この3年ほどは出かけることができませんでした。なので、久しぶりの山桜🌸。街のソメイヨシノは葉桜となってきていますが、山は一面桜色。
秩父の「蓑山(美の山)」散策(記事前半)~足を延ばして、ほころび始めた羊山公園「芝桜の里」(記事後半)まで、長い一日を歩いてまいりました。素晴らしいお天気、可愛い桜たち、久しぶりの気軽で楽しい山歩きでした。
まずは桜の山のハイキングから🌸。
蓑山/美の山(みのやま)へは、都心から湘南新宿ラインなんかで熊谷まで行って、秩父鉄道に乗り換え「親鼻」駅から歩きます。渋谷からは約2時間で自然豊かな登山口へ到着できる、思い立ったらいつでも行ける気軽な山です。
登山コースはバッチリ整備されていて、桜の季節は多くのハイカーさんで賑わっています。駅から1時間半も歩くと頂上(標高582m)に到着できる、お気軽ハイキングです。何しろ、頂上まで車でも行けるようで(^^;)、だけどね、道中に季節の香りを楽しみながら、森林浴しつつ、のんびり歩くのが我が家流でございますゆえ。(詳細情報➨埼玉県美の山公園)
私たちが歩いたコースはこちら(↓)
というわけで、ストックいらず、登山経験いらず、今あるその体だけ持っていけばOK!という、とにかくラクチン登山へ、今回もヘッポコ相棒と一緒に、晴天の青空の下、ハリキッテ Let’s go❣
こういう登山道が好きです。特に春は緑が清々しくて、若い葉っぱの瑞々しい森の中をゆっくり進む。
どうしてだか、ヘッポコ相棒の後ろ姿はたまに熊に見える💦のですが、そういえば以前に熊目撃情報があったようです。お互い快適に山を分かちあえると良いですね。
ラクチン、とはいえ山なので、少し頑張って登ります。でも、とにかく歩きやすいです。登山というより、お散歩ハイク!
そうそう、今回から斜めがけバッグの「サコッシュ」にしました。いつものウェストポーチは時代遅れだそうで(^^;)v。
森の清涼感あふれる空気に包まれていますが、歩くと汗ばむ春です。ちょっと一息。
うぐいすの鳴き声があちらこちらから聞こえてきました。枝から枝へとホーホケキョ♪
とーても、いい道です。ここは「関東ふれあいの道(花の美の山公園を訪ねる道)」に指定されています。
生まれたての緑、新鮮な風、大地の命が輝く場所。体の中が少しずつ浄化されていくようで、やっぱり森はいいな。
ゆるやかな階段。こうして誰かが丁寧に整備してくれたんだな、と思うと、自然と共生していく優しさも感じられるわけで、なんとなく気持ちも穏やかになってまいります。
一時間もすると「美の山公園」に到着します。美の山公園はとっても広くて、山頂一帯なんと41haなのだそうです。都心の公園とは全く違って、自然の植生を保ちつつ浸れる場所なのですね。
ハイキングルートを少し外して、蓑山神社方面に歩いてみました。あっ、本日最初の山桜🌸
背の高い木々の間に座って、小休憩。見上げると、全ての枝が頭をかしげて、そっと日陰を作ってくれました。
山桜は赤い葉っぱとお花が一緒に咲きます。馴染み深いソメイヨシノは江戸末期以降に栽培が始まった品種ですが、山野に自生する桜はこちらの山桜。儚さが胸に残るソメイヨシノに比べ、可憐な姿に秘めた逞しさを持った山桜が嬉しいです。
ただ今ちょうど、満開の時期を迎えたところでした。
山頂付近、眺望が開けてきました。美の山公園内には70種類8000本の桜の木があるのだそうです。ソメイヨシノはもう終わりを迎えていましたが、山桜をはじめ、八重桜やオオシマザクラ、枝垂れ桜が誠に美しく咲き誇っていました。
いやちょっと、スゴイ🌸枝もお花も目の前に寄って来てくれて、人懐っこい無邪気さも嬉しいです。
都心の公園のお行儀のよいお花見と違い、桜たちも思い思いに伸び伸びと咲いているみたいに見えます。
あえて、桜の下を歩いて行こう。
見上げると、空も桜色。
いや、ちょっと、もうごめなんさい。やっぱりあなたと一緒に写真が撮りたいの。
どうやら花たちは慣れているようで、カメラ目線も愛らしい。
園内を頂上に向かって歩く道すがらも桜並木。
桜だけじゃなくて、キイチゴが黄緑色の葉っぱを芽吹かせいたり、道端の草さえも、小鳥の声に体を揺らしているようです。春は桜だけが特別なわけじゃない!みんなが特別なんだよね。
頂上からの眺望。奥秩父の山並みに、美の山の山肌を彩る春の木々。
ツツジも鮮やかな色を添えてくれています。ここはもう、お花の楽園ですね!
山頂の山桜。山桜はとっても背が高くて、どんどんと空に向かって枝を張り、その伸びやかな姿にもとても惹かれます。
山頂でお湯を沸かしてラーメンを食べて、ボーーとし過ぎたせいで、山頂標識を撮影するのを忘れてしまいました。ここは蓑山/美の山標高581.5m。
食後のお花見散歩。園内をグルグル、歩き回ってしまいました💦。
君の名はなんていうのだろう?桜の品種はとっても多くてびっくり。青空がとっても良く似合いますね。
そして、この枝垂れ桜に思わず胸キュンとなってしまい「可愛い」を連呼してバタバタと近寄っていくと・・・
本当に、本当に素晴らしく可愛い❣
桜色と言っても色んな色があるけれど、私の知りうる限り、最も透明感のある桜色ってこれだよねって思った次第です(^^;)
桜三昧をすることかれこれ1時間。私たちは、この日のもう一つの目的地に行かねばならぬのでした。
誠に名残惜しいのではありますが、下山セネバ。そろりと桜の下を潜り抜け、ゆっくり目指すといたしましょう。
次の目的地「羊山公園 芝桜の里」へ向かうため、「和銅黒谷」駅へ下山しました。道中はしっかりとした急坂ではありましたが、頭上にはあふれる緑が眩しくて、静かな山道を包んでくれています。
小一時間で下山完了。和銅黒谷駅に行く途中には和銅の採掘跡がありました。そこで採取された銅を用いて、日本最古の通貨とされる「和同開珎」が作られたということで、駅名に「和銅」がついているようです。
ここから秩父鉄道に乗って10分少々で「御花畑」駅着(駅名はもうすぐ「芝桜駅」になるそうです)。そうなのです。実は私、芝桜🌸を見たことがない。なのでこの機会に足を延ばしておきたかったのです。
もう咲いているのでしょうか。。。テクテク歩いて恐る恐る訪ねると、ギャッなんと、これが芝桜!あっちには武甲山。
「芝桜まつり」は、今週末の4/14~なのだそうです。まだまだ咲き揃っていない部分もありましたが、徐々に完成系に近づいているようです。
芝桜ってこんな桜たちなのですね。なるほど花びらがハート形で5枚、確かに桜だ。
もうしばらくすると素晴らしい箱庭が仕上がるのかなと想像しつつ、まだ人の少ないベンチに腰掛けて、名物の「みそポテト」を買い食いしつつ、のんびりと石灰岩採掘跡が痛々しくも雄大なお姿の「武甲山」を眺めて過ごしました。
羊山公園入口の枝垂れ桜。日が傾きかけて西日を浴びる桜にちょっぴり切なさを感じつつ、春の一日が暮れていく。
風さそふ 花のゆくへは 知らねども
惜しむ心は 身にとまりけり
(西行)
帰りは、西武秩父駅から横浜まで直通のS-TRAINという列車があり、乗り換えなし、座ったままで渋谷駅まで2時間で帰ってきました。そんな列車があったのか!と驚きつつ、できれば座席にテーブルをつけて欲しいな、なんてわがままを言ってみたりして。だってビールの缶とおつまみを置く場所が・・・💦
とはいえ、朝7時に家を出て、夕方7時に渋谷駅に戻って来れる、なのに、こんな素敵な場所に身を浸すことができ、何とも素晴らしき休日を過ごさせて頂けましたことに心より感謝です。
程よい疲れはありますが、アラカン&ヘッポココンビでも、久しぶりに翌日の筋肉痛なし!の心地よき山旅でした。
(美の山で出会った山野草)
イカリソウ
ヒトリシズカ(一人静)
ヤマブキ
スミレも花咲かり
タンポポは満開
さて、相棒よ!
次はどこの山へ行きますか(*^^*)?
つづく。。。