いよいよ3月になりました。
まだまだ寒いですが、何となく春の匂いがいたします。
春!というのにすみません(^^;)
本日はちょこっと白銀の山レポでございます。
親しいお客様からは、「近ごろ、山、行かないの?」なんて言われる私で、山好きも板につき始めたこの頃ですが・・・今回は、山頂ではなくて、知る人ぞ知る秘境にある滝が、な、なんと凍っているらしい!しかも「蒼き氷瀑(ひょうばく)」あり!との噂を入手して、都心が東京マラソンで交通マヒになるという2月最後の日曜日、行ってまいりました!!
ここは、清々しいトレッキングの場所としても知られる「日光戦場ヶ原」の奥の奥!
「戦場ヶ原」は東武日光駅からバスで小一時間の場所にあります。冬季は一面の白銀の世界と化す戦場ヶ原はスノートレッキングの場所としても有名です。
しかし、私たちが向かったのは・・・
道なき道を行く秘境トレッキングin奥日光
歩いたコースはこちら。
地図に道がないので、歩いたと思しきルートを点線で(^^;)
ホントは、バスを降りたら自然研究路なんかを歩いて雪遊びすれば良いところ・・・色々調べているうちに、見つけてしまったのです!人知れず凍る蒼き氷瀑!の存在。。しかし、山岳地図にもそこに行く道がない(>_<)
一応、我が家のヘッポコ山相棒にプレゼンを!
あのぉ~どうやら道がないみたいなんですが、ここの氷瀑は知る人ぞ知るということで、行く人も少ないけど、見たら絶対感動すると思います(^-^)
えっ?道がないなら行けないでしょ!
でも、積雪期は道あるとこも道なくなるじゃん。
それとこれとは違うでしょ!
でも、道は自分で作るものだよネ、人生と一緒だね。
だから、それとこれとも違うでしょ!
え~っ、見たくないの、行った人にしか見れないものがそこにある。
もぉ~仕方ないなぁ…でも万一の時はすぐ撤収だよ!
ラジャ(^-^)ゝ
と相成りまして、普通じゃない戦場ヶ原、道がなければ作ればいいさ!でも・・・できれば先行者のトレース(足跡)ありますように!と祈りつつ、朝4時起床にて、コンパスやライトもろもろグッズも詰め込んで、向かうは日光の奥の奥、今回も張り切ってLet’s Go!!
戦場ヶ原入口バス停「赤沼」ここからスタート。
アイゼンでも良いかもしれませんが、奥の奥に向かう私たちは、浮力が必要で、やっぱりスノーシュー!
今回は一面の白銀の世界。以前に雪山にサングラスなしで歩いて雪目になって痛い目にあった経験から、サングラスは外せません(^^;)
湯川赤沼橋、ここから戦場ヶ原突入です。
おかしい、誰もこっちに来ないけど、まっいいか(^^;)
カモちゃんが二人ぼっち、私たちも二人ぼっち♪
行ってきま~す!!
ヒャッホ~いい感じ♪
どっちに向かえば良いのか一面の雪景色。でも木に目印の赤いテープが巻いてありますので、そのテープを辿ってすすみます。お菓子じゃないのでテープはなくなったりしません。安心です。
戦場ヶ原は、昔々、男体山の神さまと赤城山の神さまが中禅寺湖をめぐって争った「戦場」だったという神話が名前の由来だそうで、広大な湿原は春~秋には多くのハイカーさんで賑わう場所です。自然保護のため、湿原の中には冬季も立ち入り禁止。グリーンシーズンには歩ける場所「木道」が顔を出します。
先を急ぐ私たちは戦場ヶ原を後にして
この「鹿よけの柵」を2つくぐります。
出発してから小一時間。ついに、道なき森の入口ゲート。ここをくぐると氷瀑の滝のあるという森の中!
ゲートには、この先は携帯電波は通じません、雪が深いです、などと警告看板あり!ややビビるのですが、まっ行こう、だって行った人しか見られない景色がこの先にある!のだから(^^;)
この先には赤いテープもありません。
でも!なんとなんと、先行者のトレースがある!このところ雪が降らなかったのか、ばっちりトレースあり♪
猛烈に心強い、皆んなでつくった道なき道!
進みます!!
そして唯一の目印、なんとか観測所!
森の中に入ってスグにある白い建物の脇を進みます。
観測所を過ぎると、いよいよ森っぽいゆるやかな登り坂。スノーシューにはややきつい。でもこの浮力がないと、ズボズボ雪に埋まりそうなので、ここはやはりスノーシューが必需です。
そして、森に入って小一時間が過ぎ、ハァハァいいながら最後の急な上り坂を頑張ると・・・来ました~!!!
氷瀑(ひょうばく)!!
こ、これを、見に来ました~!!
スゴイでしょ(°д°)
本当に滝が凍っているのです(o^^o)
戦場ヶ原が標高1400mぐらいで、ここはきっと1700mぐらいだと思うのですが、まるで冷蔵庫?冷凍庫の中にいるように寒いです。
この色はどうしてこんな素敵な色になるのかわかりませんが、ブルーが透き通る、見たことないような美しい色でした。
氷の彫刻。
自然の営みとはいえ、あまりに美しい。
春に向けて、少しずつ形を変えるのでしょう。
氷瀑の奥では滝の水が音をたてて落ちていました。春が近づいているのですね。滝壺に落ちないように恐る恐る。
氷瀑が見られる場所は他にも色々あるのですが、例えば日光では雲竜渓谷が有名ですが、ここ「庵滝」はまだ広く知られていなかったり、道がなかったりするので、今のところまだ穴場のようです。氷瀑シーズンでも会う人まばら。その分、新雪の翌朝はトレースもなく迷子危険地帯ですが(^^;)
今回は皆んなの道のおかげ、とってもラッキーでした!
さっ、凍ってしまう前に帰ろう!
帰りは道を失う不安もなくリラックスな雪道歩き。
小田代ケ原に戻ってきました。
湿原ですが夏には美しい草原になるそうです。
小田代ケ原にある一本の白樺は、「貴婦人」と呼ばれています。凛とした姿はなるほど美しいです。
今回はちょこっと無謀な雰囲気の計画ではありましたが、山の皆んなのおかげで、皆んなで作った道なき道がとても勇気づけてくれた山行となりました。行き帰りともに約2時間半。トータル約12キロのスノートレッキングでした。
一面の白銀の世界に身を置くと、これまた身も心も洗われるような清々しい気分にさせてくれます。
自然がなせる芸術「氷瀑」は、とてつもなく美しく、心癒される、何とも言えぬ愛おしさを感じさせてくれます。
やっぱり、行かなきゃ体感できない、何にも代え難い感動を、ありがとう♪です。
*おまけ~スノーシューについて*
雪が深いところに何もつけず(壺足といいます)で足を踏み入れると、ズボっと沈んでしまいます。なので、そういう場所には浮力のあるスノーシューが最適。
しかし、実は久しぶりのスノーシュー!
今回は、何度も転び痛い思いをしました(>_<)
どうして転ぶのかというと、ちょこっと方向を変えようとする時、スノーシューの先っぽでもう片方のスノーシューの先っぽを踏んづけてしまうのです。こんな風に。。
せっかちなんです(ーー;)
右足左足、順番にゆっくり方向転換しなくちゃなのに・・痛っ(→o←)ゞ
しかし、相棒のスノーシューは、サクサクと快調に飛ばしています。
一度も転ぶこともなく、やたらと安定感抜群!
だから、相棒なんですけどね(^^;)
さて、白銀の戦場ヶ原とお別れです。
ここはぜひ、春や秋、またその表情を変える季節にも訪ねたい場所です。
東京から日帰りできて、アップダウンもなく、気持ちの良いお散歩トレッキングにはとても素敵なところです。
この雪が溶けたら、きっとたくさんの人が来るね。
新しい春が、楽しみです。