山、燃える、秋の那須岳。

紅葉の山

 「秋山にもみつ木の葉のうつりなば さらにや秋を見まく欲(ほ)りせむ」 (山部王)

 栃木県最北端に位置する、関東を代表する活火山「茶臼岳」、ただ今、紅葉のピークでございます。
 上の画像は、中腹の高原に佇む青い池「ひょうたん池」から噴煙の立ち上る茶臼岳をとらえました!この秋のスペシャルな一枚です。
 実は、この景色がどうしても見たくて、なんとしてもカメラにおさめたくて、この場所に浸りたくて、紅葉が終わってしまうのでは?とソワソワして・・・先日の三連休最終日、日帰り登山に挑んでまいりました。

 今回は、栃木県那須、茶臼岳~朝日岳~ひょうたん池を歩きました。なかなかに侮れない登山となりましたが、思ったよりは翌日の筋肉痛もなくて、あれ?なかなか後味爽快な山歩きでございました。
 もし、山にご興味がありましたら・・・今回ヘッポコ夫妻の山歩き、コースはこちら。
 ロープウェイ山頂駅→茶臼岳→峰の茶屋跡→朝日岳→峰の茶屋跡→牛ヶ首→姥ヶ平→ひょうたん池→牛ヶ首→鉢巻き道→ロープウェイ山頂駅(午前10時山頂駅スタート~午後3時20分山頂駅到着、お昼ご飯込みまきまきで約5時間20分v)

 とにかく「ひょうたん池」に行きたかったので、往復ロープウェイを利用して時間短縮をしたつもりが、実は那須塩原駅からの路線バスが渋滞してしまい、途中で下ろされて(;_;)ロープウェイ駅まで30分の登山というおまけ付き(^^;都心から日帰りできる紅葉スポットということで登山者ばかりでなく大賑わいの那須高原です。おかげで、タイムスケジュールがタイトになりましたが、とにかく今回も早速 Let’s go!!

 ロープウェイで茶臼岳の9合目まで登れちゃうというちゃっかり登山、ロープウェイの中は観光客の皆さまと一緒。ロープウェイの中から見た「朝日岳」です。山肌がスゴイ紅葉していて期待が膨らみますが、あれ?あんな尖った先端までホントに登れるの?まっいいじゃん行ってみよっv

 さすが、活火山です。下車してすぐに火山礫の広い斜面の道です。

 すぐに巨大岩の急斜面になり、えっいきなり!?こんな急な(ーー;)怖いじゃん、ストック持つより手をつかって登るしかない感じで、若干焦る!そうなんです、那須岳は火山、なので、この後も火山礫の道が続くため、軍手必需!手と足でよじ登るという箇所が多発です。でやや怖い(^^;

 でも難なく、あっという間に、茶臼岳頂上です!那須連山の主峰・茶臼岳。鳥居をくぐって到着です。

 とにかくタイムスケジュールがタイトということで(^^;先を急がねば!次に目指すは「朝日岳」。
 実はこの朝日岳はミニミニ槍ヶ岳と言われており尖がった険しい山に見える・・・行けるかな?どうしよう?そんな不安ばかり口にする私ですが、いつものノー天気なヘッポコガイドの夫は、人の心配をよそに、「すごいここ、火星みたいじゃない!?」って言うので、「はぁ?火星行ったことあったっけ!?」て聞くと、「あれ?行ったことなかったっけ!?」と、アホな会話をしていると石に足をとられて転びますよ(●`ω´●)

 とにかく、あそこだから、あの先端!ホント行けるの私たち???

 なんやかんや言いながら、あそこに見えるのは「峰の茶屋跡」(現在はトイレも茶屋でもありません)が、なんか高原の可愛いお家みたいで、もしこんなところに住めたらどんな感じかな?なんて妄想を抱きつつ、歩け歩け。

 小屋を過ぎると急に登山者が少なくなることに、また不安がよぎるわけで、つまりそれって朝日岳には皆さん行かないってこと??しかし、またもや「スゴイまじで火星だわっ!」ってホントうるさい!!「だからいつ火星に行ったっけ!?」「え~残念!覚えてないんだ~」って言うので、「あっ、それ私じゃないと思いますけど!」(ーー;)

 火星には、奇妙な岩も(^^;

 ここからは、火星だなんだともう言ってはいられない急な登り下りに鎖場が続きます。いやはや、心配していたとおり、というか、心配しすぎのせいか、予定外の試練の連続に、しまったことに(ーー;)もはや持病とも言える高所恐怖症が襲ってきてしまいました(;_;)

 まじ怖い!無理無理(;_;) だから絶対に下を見ちゃダメだから!足元だけ見て!鎖、離すな!ヘッポコガイドが叫ぶと余計に恐怖が募るから、そっとしといて欲しいから(;_;)

 だって・・・こんなだもん(>_<)画像で見るとビックリするけど、ホントはそうでもなかったのは足元しか見てなかったからなんですが・・・帰りもここ通るんですよね・・・(ーー;)

 その後も試練を乗り越えて、なんとか無事に頂上に到達!で、ちょっとびっくりしたのは、な、なんと、私たちよりも先輩と思しき女性だけの登山グループの皆さんが登頂なさっていました!怖い怖いを連呼する私に、先輩山ガールの方々から、何度も、大丈夫よ大丈夫よ、そうそうガンバレガンバレ!!と励まされての登頂でした。空前の山ブームと言われておりますが、皆さんお元気で健脚なことに驚きを隠せませぬ、私たちもずっと元気で山歩きが出来たら良いのですが・・・どうかな(^^;

 そして、登頂に大満足なヘッポコガイドの夫。実は数年前、私の誘いで始めた山歩きでした、当初は早起きが嫌だとかブツブツ言ってムリムリ同行してくれていた夫でした。以来、「ヘッポコ」と言われ続けて苦節○年!それが今では立派な??山オヤジとなりました?

 「ふふっ、今回の俺の空は晴れているv あれはさっきまで居た茶臼岳だよ!」

 とにかく、よく頑張りました!なんだかんだ言って、やっぱりここまで来ると爽快!これはもうここに辿りついた人にしかわからない醍醐味なのです。とにかく怖かったけど、来てよかった~!こわごわバンザイ\(^-^)/

 今来た道はこんな感じ。苦しかったけど眺めてみるとと美しい尾根道です。

 朝日岳登頂に思わぬ時間を要してしまい、急がねバ!本日の目的は紅葉に浸ること!!その前に帰りも鎖場を通過しなくちゃいけないけど(^^;それが一度体験すると二度目は・・行きになんであんなに怖かったのかしら?なんて思うほど無難に通過!「怖がるのも過剰だけど、慣れるのも早すぎ(^^;」なんて言われつつ、そして峰の茶屋跡に戻って今度は「茶臼岳」の西中腹を行く紅葉堪能の道へと入ります。ほら~(o^^o)

 こんな木道の橋もかかっていて、火山礫の道ではありますが快適です。この日は気温8度、平坦な道になると寒さがしみます。

 山はもう晩秋。

 おっと、ここは活火山!!「無限地獄」という場所です。茶臼岳の中腹から湧き上がる噴煙地帯、長居は避けたいですが、触れてみると温かい。

 温泉卵はありません、あしからず。

 牛ヶ首の分岐から仰ぐ朝日岳手前の剣ヶ峰。よくあんなところに登りましたね~(^^;

 ここからは、ひたすら「ひょうたん池」を目指して紅葉の道を下ります。そうそう、ここ、ここ。こういう道を歩きたかったのよ~!

 そして、タイムリミットぎりぎりで、今回の目的地「ひょうたん池」に到着です。どうでしょう~!素晴らしい秋景色ではありませんか!?水面に映る紅葉の美しさ、噴煙をあげる茶臼岳、絶景に息を呑むほどです。不思議なぐらいここには人が居なくて、もったいないです。この秋のベストショット♪

 ひょうたん池に通じる姥ケ平はハイマツが広がる高原地帯で、緑の中にパッチワークのような紅葉そして茶臼岳。これもベストショット!!

 午後2時も過ぎると山はもう夕暮れの匂いが迫ってきます。この日は朝4時半起床で電車を乗り継いで渋滞を乗り越えてやってまいりました。それでも山に入ると眠気も吹き飛び、疲れも吹き飛ぶからホントに不思議です。
 
 そういえば先日、ある女優さんが結婚されたというニュースを見ましたら、なんと山ガールの彼女が選んだ旦那様は一緒に山歩きをしてくれる方だそうです。山登りは親しい人と一緒に登るとより一層「絆が深まる」のだそうです。

「どうして山に登るのか」と聞かれたら、「そこに山があるから」ではなくて、「相棒がいるから!」って答えようかな、と思います。

 さっ、次はどこ行きましょう~!?
 えっ?火星!??だからそれって一体どこ?まさか・・・まだ月にも行けてないのに(>_<)