お正月報告~箱根にて(神山~駒ヶ岳)

白銀の山

 あけましておめでとうございます。

 1月4日朝、元気に早起きをしまして、箱根の雪山トレッキングへとまいりました。
 箱根湯本から登山鉄道にて強羅へ。そしてケーブルカーに乗り換えて「早雲山駅」にて下車。
 早雲山から、箱根の最高峰の霊山「神山」を経て「駒ケ岳」への雪山登山です。

 このルートでは富士山が一望できる場所が何か所もあるということで、新年にふさわしいゾ!っと意気込んでこの道に決めました。
 同行者は熊に遭遇した場合を考えて^^?熊退治役の夫一名で早雲山発午前9時50分イザ出発!!

 のっけからなかなかの急こう配に度肝を抜かれて、えっ?うそ?コレって続く??
 とはいえまだ雪もなく、ガンバレ、ガンバレで元気に一歩ずつ進みましょ~!

 ほどなくして、おっ、来ましたね~雪!
 でも大丈夫です。ちゃんと想定内です。ここからは靴にアイゼンを装着しました。

 それにしてもキツイわ~しかも誰も来ないよ~大丈夫か?と思う間もなく雪道が本格的になってきました。

 フーフー言いながらも足元を見ると、さすが新年!真っ白な雪の中に赤い南天、なんて可愛らしいのでしょ~(とここまではこんなまだ写真を撮る元気もありました^^;)

 さらに雪が深くなり・・・ちょっと心配に・・・しかも本当に勾配がキツイままで、何処まで行ってもなだらかな道はありませんのです(泣;

 そうこうしているうちに、ふと気付くと出発からもう120分も経過しているのに、ホントだったら105分で到着するはずの「神山」山頂が見当たりません!えっ?ま、まさかの迷子~!?
 熊退治は道案内には弱いようで・・・ちょっとどうするのよ!?
 遭難はできませんから!帰ったら仕事も溜まってるし、ダメダメ!
 とりあえず休憩するかな・・・(・・;)

 するとしばらくして一人の男性登山者が上がってきました。
 「誰にも会わなかったから嬉しいよ^^このルートキツイね~大丈夫?こんにちわ」って・・・
 「あ、あのすみません。神山行きたいんですが、ここどこですか?」
 「あ~ハハっ^^大丈夫ですよ!僕も行く予定だから」
 ということで、なんとか遭難を回避でき安心して登山再開。

 すると間もなくこんな絶景が拡がってきました。やったね^^v
 新年に初の富士山です。

 そして間もなく、霊峰「神山」山頂、標高1438mに到着です。
 神山は神の山といわれる霊山ですが山頂は小さな居間程度の広さで展望もなくちょっと残念ですが、とはいえお正月早々に神の山にタッチできるなんてちょっと嬉しいです。なにしろここまで150分も雪の中を彷徨ってきたわけですから^^

 さて先を急がねば、目標到達地点は「駒ケ岳」山頂です。
 そこで取って置きのお昼ごはんにする予定。お腹も空っぽですから早く!
 ということで、助けて下さった男性登山者の方と別れて、行くぞ「駒ケ岳」まで後1時間(って書いてあるけどたぶん1時間半)で、また激しい雪道です。
 山頂から山頂へ渡るにはまっすぐ行けるわけではないので、また少し下ってそして上がる・・・

 お腹すいた、もうこれ以上登れません~という雪また雪です。

 へこたれそうになったところで、ようやく平坦な場所に出ました。
 駒ケ岳山頂はもうそこです!が体力限界~^^;

 ここから這うような気持でやっとの思いで到着した、ここが駒ケ岳山頂です。
 到着時刻は13時を超えており、さきほど雲ひとつない富士山には午後の雲がかかり始めていました。でもでも、やっぱり富士山です、本当に美しい~

 駒ケ岳山頂の標高は1357m神山に次ぐ高い山です。
 箱根山岳信仰では古くから神山を神と仰ぎ、駒ケ岳山頂をその祭りの庭としてきました。
 駒ケ岳山頂には神が白馬に乗って舞い降りとという伝説もあり、箱根元宮という神社があります。
 そこでまず、本年の初詣でございます。

 そして、とっても楽しみにしていましたお昼ご飯は、持参したバーナーでお湯を沸かしてカップラーメンをつくり、そして雪の上でのコーヒータイム♪ 美味しい~~!!生き返った気分です^^

 そんなこんなで遊んでおりますが、ヨクヨク考えると下山もせねばなりませぬ。
 山での下山は必ず陽が落ちる前に帰らねばならず、遅くとも4時までには麓に着かねば危険!
 ということはですよ、すでにもう2時を超えているわけで、往路の試練を思い返してみよう!
 ちょっちょっちょっと無理じゃない?これまた、どーすんの!?

 すると熊退治・・・実はここはロープーウェイが来てるんだ!ふふっん^^
 良く見ると遠くにロープーウェイらしき建物、そして周りを見渡すと富士山観光の外国人旅行者がいっぱい。ということは何ですか?ロープーウェイで下山ですか?でも降りる先は「箱根園」って・・・・どこ?
 (注:このロープーウェイは一台のロープーウェイを動かしているだけで売店も食堂も何もありません。ホントに何もない移動手段って感じです)

 まっでも帰りの手段が見つかって一安心でもう少しこの広い広い山頂を散策^^;
 芦ノ湖だってキラキラ輝いてます。

 あれ遊びすぎ?しかしまだ3時を過ぎたところというのに何とも早いことに陽が落ち始めて、芦ノ湖に夕陽が沈みそうな勢いです。するとロープーウェイの最終アナウンス・・・早く帰らねば~!

 ということで箱根園に降りてバスを乗り継ぎ、この日のお宿のある「塔ノ沢」駅に到着した頃には美しいお月様。空気が済んでいると月もとてもキレイです。

 お宿は塔ノ沢の温泉旅館「福住楼」にしました。
 ここは明治23年創業という老舗旅館でとても古くて趣のある建物です。古くは多くの文人墨客の常宿として愛されたところで、福沢諭吉、夏目漱石、川端康成、島崎藤村・・・^^ 
 雪山から降りて時代までタイムスリップしてしまったような不思議なお宿でしたが、お部屋には鍵もなく、とても気さくな応対で古き良き日本を体感できる素敵な宿でした。

 仲居さんに今日の出来事をお話して癒してもらったり、温泉でゆっくりくつろいで美味しいご飯にお酒を頂戴していると、その気さく仲居さんが・・・
 「あらまっそれはスゴイとこ登ってきましたね~じゃっ明日は金時山に行かれたらどう?そうよそうね、行きなさいな!金時山はそこに比べたら朝飯前さっ」なんて・・・
 そして朝も起こしに来てくれて、金時山へはここのバス停からよって・・・マジですか!?

 まさか・・・二日続けてはムリ!そう思っていたはずなのに・・・結局チャレンジすることに・・・山ガールなら押さえておきたい「金時山」
 登り始めたら雪がちらほら舞い落ちるというのに・・・(小さく)レッツゴー!

 さすがに昨日ほどの雪はなく、歩きやすいものの、とはいえ山です。登り始めたら登り切るしかないわけです!金太郎由来の金時山ですもの、昨日に比べるとハイカーも多くて安心です^^何しろ山頂には山小屋があり暖かいおうどんやそばも食べられます。

 小一時間で山頂に到着ですが、ここからも本当は昨日以上に絶景の富士山が見える予定でしたが生憎の曇り空で残念でした。
 予定外の登山で体力も消耗し、ここにはロープウェイはないから早めに帰還せねば金太郎に退治されては困るし・・・との熊退治の命に従い二日目のおまけの登山を無事に終えました。

 というわけで、お正月登山。つまりその・・・新年早々に心身を鍛えることで、今年一年はへこたれることなく、元気に働けそう。
 
 何事も包みこんでしまうような白い雪の清々しさに心身のリフレッシュも完了! 

 2014年、どうか良い年になりますように。