精進湖から新年の富士山(三方分山~パノラマ台)

富士山を臨む

神は天空に宿るのではないか、もしかすると大空の向こうから微笑んでいてくれるのではないか、富士は日本一の山なのだから、きっと新年にはあの頂に降り立ち下界を案じてくれているに違いない!という勝手な想像から、新年には富士様にご挨拶せねばならないよね!と、それがいつの間にかわが家の新年ルーティーンとなりました。

今年は個人的なことですが、昨年末まで営んでいた仕事を整理して、新たなスタートを始める年ですので、是が非でもご挨拶に伺いたい!!ということで、「子抱き富士」に「逆さ富士」という絶景にも会える精進湖畔の山を歩いてまいりました。

富士山にお会いした山(山梨編他)

と、その前に、これまで富士様にお会いしてきた山歩き、山梨編はこちら↓

三ツ峠山➨https://howamowa.com/?p=502

竜ヶ岳➨https://howamowa.com/?p=3186

鉄砲の木の頭➨https://howamowa.com/?p=6872

石割山~太平山➨https://howamowa.com/?p=10864

紅葉台~足和田山➨https://howamowa.com/?p=25816

※富士山に会える山は、その他、箱根の「駒ヶ岳」「金時山」、そして丹沢の「塔の岳」「鍋割山」奥秩父の「金峰山」や、伊豆「達磨山」もとってもおススメで、ブログカテゴリ“富士山を臨む(➨https://howamowa.com/?cat=21)”に掲載しています(^^)

あっそれから…①ずっと以前には、富士山1合目~6合目の足場固めもしたのでした💦➡https://howamowa.com/?p=47

今年も会いにまいります

ということで、これまで何度も富士様にはお会いしてまいりましたが、今年は、富士五湖の一つ「精進湖」のほとりにある「三方分山(さんぽうぶんざん標高1422)~精進パノラマ台(標高1328)」へと、ぐるりと一周ハイクを試みました。アップダウンの厳しい山道でありましたが、でもでも頑張った甲斐のある素晴らしい初富士と出会いました!

(歩いたコースはこちら)

◎コース

パノラマ台下精進湖ほとりの「精進湖他手合浜駐車場(駐車無料・トイレあり)」にマイカーを停めて、地図の赤線を反時計回りに周回します。都内のわが家から駐車場まではマイカー2時間で到着。

2024年1月6日朝9時半駐車場着。登山口まで舗装路を5分ほど歩いて、諏訪神社の前を通過して登山道へ➨女坂峠(10時半頃)➨三方分山山頂(12時前頃)休憩➨精進峠手前の富士山ビューポイント(12時半頃)➨根子峠手前の南アルプスビューポイント(13時半頃)➨パノラマ台(14時頃)長い休憩の後➨精進湖畔着(16時頃)

通常5時間半ほどで周回するコースを、山頂とパノラマ台での長~い飲食休憩、および道中は傷んだ膝をかばいつつの登山となり、6時間半もかかりました💦💦、でも、まぁ、ヘッポコ&アラカン夫婦にとっては想定内のタイムスケジュールでありまして、下山後には夕日を浴びて精進湖に姿を映す、幻想的な逆さ富士まで拝むことができ、上々の新年富士山ハイクとなりました。

よろしければ、長い山レポ、どうぞお付き合い下さいませ(*^^*)v

では、2024年1月6日(土)朝9時半、雲一つない青空にそびえる富士山。眩しい逆光の中でありますが、もう十分にありがたい晴れ晴れとした一日が始まりました。

富士様、あけましておめでとうございます。

舗装路を5分ほど歩くと、登山道へと入る曲がり角があり、ここは甲斐国(山梨県)と駿河国(静岡県)を結ぶ峠道のひとつ「中道往還」なのだとか。昔の人は良く歩いたのですね~と、まだ殆ど歩いてもいないのにシミジミと感心しつつ…イザ参ろう!

※ちなみに、すでにここは標高910mで三方分山頂は1422m、その差500m程で楽勝と思いきや、このコースはアップダウンが激しくて、累積標高差は800mをゆうに超えるようです💦頑張らねバ!

登山道に入る前には「精進諏訪神社」があり、そこを過ぎると登山道です。道はよく整備されており、途中では何度か沢を渡りますがちゃんと丸太の橋がありました。

しばらくは、こんな心地よい道が続きます。でも、しっかりと登り坂。

富士山ご挨拶の登山ハイクはお天気が大事!だってお目にかかれなかったらどんなに残念に思うだろう、この一年が雲に覆われてしまう💧と思うと、どうしても天気にこだわります。なので、山天気をあちこち調べて、この日に決行したのでした。(※ちなみに山天気は「てんきとくらす」&「お天気ナビゲータ(登山ナビ)を愛用してます)

良かった、お日様🌞v

女坂峠までの道は、こんな感じで歩きやすくて、ただひたすら枯葉を踏みしめて登って行きます。

そして、登山開始から約1時間で「女坂峠」到着。女坂峠は正式には「阿難坂峠」というそうです。街道の中でも「難所」とされる険しい峠ということで、この時まだわからなかったのですが、この後は激しく急なアップダウンの峠道へと突入することになりました💦

細い尾根道が続きます。たまに平坦な道もあり、ちょっぴりホッとしつつ、富士様の眺望を目指してサクサク踏みしめてまいろう。

おっ、木々の間から精進湖が見えました。もうこんなに登ってきたのですね。

と思いきや、えっ!?急な下り坂。せっかく上ったのに、下りたくはないわけで…、山登りをしていると、どうしても、そんな場面に多く出くわします。時に人生にも例えられるわけでありますが、できれば、上り下りは穏やかに行きたいものです(-_-;)。。膝、注意❣

やっぱり、下れば登る。

ここ数年来の新年富士山ご挨拶ハイキングでは、河口湖周辺の「紅葉台~足和田山」、伊豆の「達磨山」、山中湖周辺の「太平山~石割山」「鉄砲の木の頭」などなど、割と緊張のない穏やかな山道を歩いてきました。ですが!この山はひと味違う💦。

でも、だからこそ、駐車場前で富士様にご挨拶してから約2時間、ようやく再会できた時には、胸の中が途端に温かくなりました。

三方分山山頂からの富士山

まずは、記念撮影✨。よく頑張りました。

そして正面に富士山🗻❣うひょっ(^^♪

なのに、ヘッポコ相棒が「ちょ、ちょっとどいて!」とな?

こういう写真が撮りたかったみたいです(-_-;)v

うん、素晴らしい!精進湖からの富士山。しかも、そうそう、子抱き富士。

子抱き富士とは、富士山の手前にある小さな山「大室山」が重なって見えて、まるで富士山が子供を抱っこしているように見えることからそう呼ばれています。

この子は山梨県側からしか、その存在を見ることができません。そういえば以前にどこかの山に行ったとき、「静岡県側からすると隠し子だよね」なんて軽口を言い合ったことがありましたっけ(^^;)

一昨年は伊豆の達磨山から駿河湾を隔てて富士山を拝みました。思えば静岡県側の富士は海を見つめています。きっと遥か彼方の空から希望の光を山肌いっぱい蓄えているのかな。そして、山が連なる山梨県側では、天空から頂いた豊かな恵みを、深い慈愛を尽くして大自然へと降り注いで下さってるのかもしれません。ということで(*^^*)

さて、ここから精進パノラマ台を目指します。でも、その道中には、ベストロケーションのポイントがあるとのことで、見落とさないように、ゆっくり進むアップダウン。

下れば登るゴツゴツとした野趣あふれる登山道です。ストックよりも手を使うことも多かったかもしれません。

もしかして見落としたのか?と思うほど、山頂から4-50分も歩いたでしょうか?諦めそうになり、アップダウンでギャーギャー言うから素通りしたかもだよ、とか、ヘッポコ間でも不穏な間合いになりつつなった時に、こんな小さな表札が!ここだ、ここに違いない?

えっどこだ??

展望スポットで精進湖と富士山

どうやら登山道の脇をよじ登って入った、とっても怖い場所に、素晴らしいビュースポットがあります。人が一人が立つことがやっとで、下を見ると絶壁という、高所恐怖症の私にはたまらない場所でありますが、この景色は絶対見なくてはなりません!!

ほらっ💗

これは、もう、絵葉書になる絶景。真正面に精進湖そして、青空に子抱き富士。両側とも裾野まで伸びる稜線の美しいことと言ったら、言葉で尽くせぬ、これぞ富士様。

ヘッポコ相棒が「これこれ、この景色が見たくてこの山を周回することにこだわったのだよ」と申しますもので、そういえば、今年の富士山はどこ行く?の相談の際、いくつか候補があったのに、きっぱりと「三方分山」希望!を固辞してましたね~(^^;)、なるほどの絶景であります。

がしかし、とにかく足場はとても怖いです。猛烈な高所恐怖症の私には、なかなかに堪えがたい足場でした(平気な登山者さんもいましたので、きっと私だけ?)。なのに、ヘッポコはこの景色に感激しきりで大興奮して記念撮影してくれると何度もしつこく言うもので、こんなことに・・・方向転換するのも足場が狭くて眼下は絶壁で、大汗かいて泣きそうでした💧💧

ふぅ~💦絶景を堪能した後は、まだまだ続く、パノラマ台へのアップダウン。

「峠」というのは山辺に上下、つまり峰と峰の間の低い鞍部の所、ということは、ここまで下って来たのだから、また登るということか・・・

そして、登ったら下る。

そんなことを繰り返している最中に、なんとなく、またしても登山道脇を人がよじ登ったような気配のある斜面があり、ヘッポコが駆け上がってみると・・・「ここ、ここだ!南アルプスの眺望が開けた場所、上がって来て!」とな(-_-;)

なるほど~。残念ながら山並みの頂には白い雪と雲が交じり合っていましたが、青と白のコントラストがなんとも美しいお正月の空です。

そしてほどなくして「根子峠」を通過すると、パノラマ台へと向かうなだらかな道が出現します。

「精進パノラマ台」は、私たちのように三方分山を周回しなくても、駐車場から直接に整備された道を歩いて1時間弱で到着することができます。駐車場~パノラマ台への道は、スニーカーハイクな山道です。

あっ、あそこだ!

パノラマ台からの樹海と富士山

思わず駆け足で林を抜けると、おっおぉ~!!またしても、富士山🗻絶景。

ここは、富士の樹海から臨む子抱き富士です。

もう、お見事!としか言いようがない、富士山にしか描くことのできないであろう、この景色。

富士山を正面にすると右手には本栖湖が見えました。午後の日差しを受けて鏡のように煌いて、こちらもまた素晴らしい。パノラマ台からは本栖湖へと降りる山道も整備させているようです。

ここで遅い昼ご飯にすることに、お湯を沸かしてラーメンを作る間、この素晴らしい景色を動画に収めてみました。(スマホは▷をタップしてください)

そして左手には、西湖と河口湖です。右手の山は昨年のお正月に歩いた足和田山

この広場でなら、ちゃんと富士様にご挨拶をさせて頂くことができます。

富士様、私たち今年もまた参りました。相変わらずのヘッポコぶりでありますが、どうか二人仲良く、穏やかに、無事に、楽しく暮らしていかれますように。心からの感謝を込めて、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

「ふふふっ、予定通り、狙い通りの山行だったな」とニマニマご満悦のヘッポコ。今年は前厄をむかえたアラカンです💦。

パノラマ台から精進湖畔までは、こんななだらかな道です。だから、登山が苦手な場合は、この道を往復するだけで、先ほどのパノラマ台の絶景にたどり着けるのですね。

幻想的な逆さ富士

無事に下山してまいりました。

湖畔までぶらぶら歩いたり、飲み物を買ったり、なんやかんやしている間に、夕陽が富士様を照らし始めました。

どうやら、湖畔ギリギリまで車で入ることができるようです。ということで、駐車場へマイカーを迎えに行って、車ごと、湖畔の逆さ富士を拝みに参りました!

なんと、これまた息を飲む、子抱き富士がきっちりと浮かびあがる、幻想的な逆さ富士。長生きしてまいりましたが、これまで見たことのない美しさでした。

富士山、富士様。

その存在が、どれだけの人々の心を癒してきたのでしょう。富士山を見るだけで、祈らずにはいられません。

さてさて、今年はどんな一年を過ごすことができるのでしょうか。富士様、あなたに祈った内緒の願いを一日一日こつこつと叶えるべく、ゆるりと歩き出したいと思っています。

どうか元気に、幸せに、良い年となりますように。今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。