GW 春の雪山~「磐梯山」

白銀の山

夫婦で山登りを始めて7-8年、こうして時々勝手に山レポを掲載しておりますと、近頃では私も登山しますよ!とか、山登りを始めましたよ!なんてお客様からお声をかけて頂けるようになり、とってもとっても嬉しいです。お休み明け、お時間がありましたらお暇つぶしにどうぞまたちょこっとお付き合い下さいませ。

今回は、福島会津の宝の山「磐梯山(ばんだいさん)」です。

きれいな△のとんがり頂の美しさから「会津富士」とも呼ばれる日本百名山の一つ。標高1816mの山の中はまだまだ残雪の残る季節でした。

画像の右の頂が「磐梯山」です。左は「櫛ケ峰」。この二つの頂の間を右往左往することになり、実は雪山ならではの迷走をしてしまいました(-_-;)それでも袖振りあった優しい山友さんたちに助けられて、とにかく今回は素晴らしい出会いに恵まれた素敵な山行となりました。

歩いたコースはこちらの赤線。「八方台登山口」(左上)~山頂~沼ノ平~猪苗代スキー場~表磐梯「猪苗代登山口」(右下)までの長い縦走コースを歩きました。

磐梯山登山口へのアクセスはマイカー以外はタクシー利用となりまして、お宿からタクシーで「八方台登山口」まで連れて来て頂きました。実はそのタクシー運転手さんと最後に再会を果たすことになるのですが、それまでしばし試練の山中へと、今回もハリキッテ Let’s go❣

八方台登山口は磐梯山へ最短距離で登れるコースです。なのですでに標高1194m、むふふっ楽勝じゃん!と、何度体験しても出発だけはいつも楽観的な私たちです。

どっちが前を歩くって、最初はだいたいはヘッポコ相棒です。今回は標高がそれほどでもないので、ずっとヘッポコが前を行きましたが、実はですね、たぶん登りは私たち女性の方が身軽です。ここだけの話、うちのヘッポコはだいたい2000mを超えるとゼェゼェと言い訳がはじまります(^^;) だって、一般的には男の人より私たちの方が身が軽いのですから、登山にはちょっとだけお得かも(*^^)v

シャーベットのような雪をシャリシャリと踏んで山中を抜けると、硫黄の匂いが立ち込めてきました。ここは中ノ湯あと。今でもお湯が沸いているようですが入れるのかな?ヘッポコを見ると、まさか降りて確かめる余裕はさらさらなく、良かった、先を急ぎます。

そうそう、磐梯山は火山です。前の噴火は1888年。その際には水蒸気爆発を起こして五色沼のような神秘の湖がいくつも形成されました。でも爆発のせいで「裏磐梯」と呼ばれる北側から見る磐梯山は山体崩壊を起こして荒々しい姿となっているのです。*ただ今、画像の右側から攻め登っております(^^;)

(裏磐梯山)

あっ、見えました。目指す頂はあっち!

いつも思うのですが、ちょっとめちゃくちゃ遠そうじゃん!しかもあんなに登るの?と心が折れそうになるのですが、それがそれが、一歩ずつ確実に踏みしめているだけで、ある時、えっもう到着?な~んて、いつの間にか先っぽに立ってガッツポーズをしているのです。もしかして、山が目に見えない動く歩道を用意してくれているのでしょうか?ホント不思議です。

お、お~っ、随分と上がってきました。あっちに見えるのは朝日連峰~月山~西吾妻山へと続く空との境界線。

それにしても、雲一つないと言っていいほどの真っ青の空にキラキラのお日様、日焼け必至です。しかも、やっぱきつい!さらには雪に足を取られて怖い、でも滑り落ちたくはないのです。ガンバレ!

ハートが二つ重なったような可愛い雪跡が特徴の「西吾妻山」です。

真ん中の湖は裏磐梯高原の「檜原湖」。昨夜はあのほとりの宿にお泊りしたのでした。

ところで、残雪の山は夏道がわかりません。そもそもこの雪の斜面を登ってしまったことで、夏道から外れてしまい、この先頂上へと続く道が不明となってしまいました(>_<) そこで先を行く登山者さんたちと相談した結果、これはトラバース(斜面横断)してしまったに違いないということで、このまま進め!というか進むしかない(^^;)

実はこのあと道とは呼べぬ厳しい雪の藪道となりましたが、お天気にも恵まれたこともあり、励ましあって登りきってしまいました。

そして、あれ、到着してしまった。頂上です(^_-)-☆ ほらね、ヘッポコな私たちでもいつの間にかこんな場所に来れてしまうのです。

磐梯山は弘法大師様ゆかりの山です。なんでも悪さをする妖怪を小さくして壺に押し込めて山頂に埋めて「磐梯明神」を祀ったとかで、それがココ。掘り返してはなりませぬ!

猪苗代湖~💓

頂上部分の雪はすっかり溶けていて、すんばらしい絶景が待っていてくれました。

360度ぐるりと絶景、そして青空バンザイヽ(^o^)丿

こんな景色を眺めながらのカップラーメンはこの上なく絶品なのです(*^^*)

猪苗代湖は天鏡湖(天を写す鏡)ともいわれる透明感が素晴らしい湖なのだそうで、ホントに鏡のようです。

ねぇねぇ猪苗代湖って幻の恐竜っていたっけ?するとヘッポコが「イナッシー」だよと申すのですが、ホントかなイナッシー??あっ、いるみたい(@_@。

さて、遠回りの下山開始です。前方には荒々しい櫛ケ峰が見えてきました。表磐梯へと長距離を駆け下りる予定。なのに、またの迷子。

なぜなら、どこもかしこも一面の雪の斜面です。すぐそこに見えるはずの小屋(本当は登りでも立ち寄れたはずなのにトラバースしてしまった小屋)がなんと遠いこと。前を行く雪男さんが登り返して来てしまい、いや道がわかんない!と困り顔。え~どうしたら行けるの?するとその彼が一所懸命道を探して下さって・・・

こっちです、こっちこっち~と呼んで下さって、や~っと到着した「弘法清水小屋」(ここも弘法大師ゆかりかな)です。

振り返ると、空を突き刺す磐梯山山頂!あっという間に滑り降りてきたようです。

あれに見えるは「天狗岩」。なんだか秘密の塔のようにそびえたち、もしかして、魔女の館だったりしてね。なんてヘッポコを振り返ると・・・

どうしたの?

いやね、火星みたいじゃない?と申すので、えっ火星行ったことあるの?いやないけど、火星みたいじゃんって・・・(^^;)

磐梯山は火星ではありませんが火山です。噴火の形跡が垣間見られるのも魅力の一つ。まさかあそこは越えないよね??

縦走って、来た道を戻るのではないわけで新しい道を歩かねばなりません。なんだか迷子続きとノー天気なヘッポコ相棒に不安が募り、小さなハートがビクビク震え始めた頃、後ろから声をかけて下さった山男さんがありました。

大丈夫ですよ、僕も猪苗代口に降りますから一緒に行きましょう!と前を先導して下さるのです。そして、あそこは櫛ケ峰ですよ、まさか越えたりしませんから安心してね!と言われて、ホっ(#^.^#)

そして、まず水を一杯どうぞ!黄金清水というのですよ。ヘッポココンビでごくごく頂きました。冷たくてめちゃくちゃ美味しい水が涌いておりました。

さて、雪渓を下ります。雪は土交じりの5月ですが、確かに雪です。え~っ怖いじゃん(-_-;)

山男さんが、横向きじゃなくて前を向いて、後ろに体重をかけてかかとを強く踏んで足伸ばしてリズミカルに降りるんですよ!大丈夫ころげ落ちても途中で止まりますから!と見本を見せて下さる傍らで、ヘッポコがそうそうそうだよと何故だか自慢げにうなづくのでありますが(-_-;)

しかし、相変わらず、やればできる子です。ありがとうございます。

何しろ、凄い青空です。

そして、雪渓を攻略したのちに待っていたのは、快適な雪原歩きでした。

「沼ノ平」

磐梯山の山肌が間近に見られて、なんだか抱き付きたくなりました。

実はここで雪山道迷いの試練、山男さんのGPSに異変発生!どうやら登山道を外れてしまったとのことで大慌てとなりましたが、そこは山慣れた山男さん、すぐに軌道修正して下さり、ガイドさんでもないのに、旅は、いえ山は道連れとか言って下さって、ホントに楽しかったです。

雪道とお別れして、ここからは夏道の下山道、ここからは一本道なのでもう大丈夫ですよ!では僕はお先に行きますねと言われまして、山男さんによぉ~くよくよくお礼を言うと、山男さんは風のようにサァ~と駆け下りて行かれました。

下りは「猪苗代湖」の絶景を眺めながらの登山道です。「天の庭」という絶景ポイントに到着して一休みしました。

すると、パラグライダー発見!

2機も3機も飛んでいました。優雅に空を泳ぐ姿を眺めていると、無償に乗りたくなりました。私も今度パラグライダー乗りたいです!今度絶対乗ろうね!ネ!!と念押し(*^^)v

そして絶対いつか空を飛ぶのだ!と固く心に誓い、空を泳ぐ妄想をするうちに、猪苗代スキー場に到着しました。

若い頃にスキーに興じて膝の半月板摘出手術した私は以来スキーをすることはなくなりましたが、ここまで歩くともうひと思いに滑り降りたい気持ちです。それにしても猪苗代湖は美しい。

このスキー場の道、長い長い道のりでしたが、道中素敵な春のお花たちが出迎えてくれました。

ふきのとう

こぶし

山桜

そんなこんなしているうちに、猪苗代登山口、表磐梯に降りてまいりました。

なるほど、裏磐梯と違い滑らかで美しい姿をしています。そして山肌は雪解けが進み春から新緑へと向かう季節でございます。

今回は迷子時間が長くて夕方近くになってしまいました。ここから猪苗代駅までは足がありませぬのでタクシー会社に電話して配車をお願いしました。

するとなんと、朝登山口へと送って下さったドライバーさんが迎えに来て下さったのです。朝に予定登山コースを伝えていましたので、ちゃんと無事に下山して来たことを喜んで下さって、嬉しい再会でした。

そして、こんな神社の前を通って下さり、ここは土津(はにつ)神社です、会津藩主松平家の墓所のある神社なんですよ!とのこと。紅葉の季節も美しいのでぜひまた会津へお越しくださいお待ちしてます。なんて、本当にお世話になりました(*^^*)

てなわけで、長々と繰り広げてまいりましたGW登山も無事に下山してまいりました。

何しろ今回は、たくさんの方にお世話になりました。山中では励ましあったり情報交換をしたり、見知らぬ同士でもすれ違い様に声をかけあうことが大事ではありますが、今回ほど素敵な出会いに恵まれたことも珍しいかもしれません。

下界では時に殺伐とした関係性に疲弊することもあるかもしれません。でも、たぶん、人は本当はそんな風ではないはずで、ちゃんと労わりあうことも、愛を交換することもできるのです。

たぶんきっと、下界では人が先を急ぎすぎたり、周りが何も見えなくなったり、頂上が狭すぎたりするのですね。

でも、山はお天気に恵まれるならば多くの人が辿り着けるし、また頂上に辿り着くことだけが目的じゃないって知ってるし、それよりも山の中で大自然に体や心をゆだねると、自然も人も譲り合ったり助け合ったりすることが何よりも心地よいとわかるのです。

決して高みを目指したいわけではない、の~んびりモットーの万年素人登山、今回もまた心癒されて戻ってまいりました(#^.^#)